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学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
50641
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
計量社会学
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
保田 時男
曜限
Day/Period
木3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 計量社会学は、社会を知るために積極的に数値(統計的データ)を活用する社会学の一つの手法である。扱う社会現象は、身近な家族・友人関係から大きな社会問題まで、内容・領域を問わない。
 この講義では、計量社会学における推測統計の役割を学習し、その技術を利用できるようになることを目指す。推測統計を用いれば、一部の人々しか調べていない社会調査データから社会全体の様子を正しく推し測ることができる。講義の後半では、より高度な分析技法を学習するための基礎となる多変量解析の考え方を扱う。「社会調査入門」の後に履修することを想定するが、単独でも理解できるように解説する。多くの人に、計量社会学の楽しさを経験してもらいたい。高校の「確率・統計」の知識は必要ない。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・推測統計の基本的な推定・検定の手続きを行えるようになる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・計量社会学における推測統計の役割を理解する。
③主体的な態度の観点
・多変量解析等への発展に主体的に関心を広げる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回 導入:なぜ推測統計が必要なのか
第2回 推測統計の基盤(1)  無作為の意義
第3回 推測統計の基盤(2)  記述統計の復習
第4回 推測統計の基盤(3)  正規分布の利用
第5回 推定と検定(1)  平均の推定
第6回 推定と検定(2)  平均と比率の関係
第7回 推定と検定(3)  平均の検定
第8回 推定と検定(4)  平均の差の検定
第9回 推定と検定(5)  独立性の検定
第10回 統計分析ソフトでの実際
第11回 なぜ多変量解析が必要なのか
第12回 多変量解析(1)  3変数のクロス表
第13回 多変量解析(2)  単回帰分析と相関係数
第14回 多変量解析(3)重回帰分析と偏相関係数
第15回 まとめ:計量社会学がめざすもの

授業時間外学習 / Expected work outside of class

 毎回の復習を前提として、小テストを数回おこなう。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
 基本的に、定期試験の結果(100点満点)のみで評価する。ただし、平常授業の出席と小テストの点数が一定基準に達していることを、単位認定の前提条件とする。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
・基本的な推定・検定の手続きができるかは、小テストで確認する。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・定期試験では、小テストと同様の基本問題に加えて、計量社会学における推測統計の役割、多変量解析の考え方の説明、などの論述課題を課す。
③主体的な態度の観点
・定期試験では、計算技術よりも考え方の理解を重視する。

教科書
Textbooks


 指定しない。プリントを配布する。

参考書
References

岩井紀子・保田時男  2007年『調査データ分析の基礎』  有斐閣  4641173281
轟亮・杉野勇・平沢和司  2021年『入門・社会調査法〔第4版〕』  法律文化社  458903817X
ボーンシュテット&ノーキ著、海野道郎・中村隆監訳  1992年『社会統計学  ―社会調査のためのデータ分析入門』  ハーベスト社  4938551128
片瀬一男  2007年『社会統計学』  放送大学教育振興会  4595307411

フィードバックの方法
Feedback Method

試験後に一定の期間、質問に応じる。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー 水曜日2時限
その他 関大LMS

備考
Other Comments

・√の計算ができる電卓を持参してください。
・この科目は、社会調査協会が認定する「社会調査士」資格を取得するための必修科目ですが、資格取得に主眼があるわけではありません。卒業研究等で調査を行う場合などに有用なので、資格とは関係なく受講してください。