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学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
50867
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
情報社会論
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
林 東佑
曜限
Day/Period
金3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 情報が溢れる現代社会において、データサイエンスの知識やスキルを持つ人材の重要性は、アカデミアやビジネスの現場でますます高まっている。本講義では、大規模なウェブ情報を情報技術で取得・処理・分析する計算社会科学的な観点や技法について学ぶ。特に、多様なウェブ情報の中でも、情報化社会における世論形成で重要な役割を果たすソーシャルメディアに注目する。ソーシャルメディアに関連する諸現象を理解するためには、データ分析が不可欠である。そのため、本講義では、社会学やメディア研究に基づく知見を得るためのデータ分析能力の習得を目指す。具体的には、主にPythonやYouTube  APIなどを活用し、実データの収集と分析を体験しながら、日本の若年層によるメディア利用に関して考察を行う。また、生成AIがもたらす社会の変化について議論する場も設ける。

到達目標 / Course Objectives

◆  日本のメディア環境の中でマス/ソーシャルメディアが持つ意味に関して討論する。
◆  データ社会においてプログラミングによるデータ分析の必要性を実感し、YouTube  APIやGoogle  Colab(Python)を用いて簡単な収集や分析ができるようになる。
◆  多様なデータを扱う練習を通じて、自分の未来のために必要な手法を身につける。

①  知識・技能の観点
教養教育を基礎に専門教育を修めることを通して、理論と実際を学び、専門性と総合力をバランスよく身につけ、その学びのなかで得た「考える力」と現実の社会のなかで「生きていく力」を発揮できる。
  【専門性・総合力】専門性と総合力をバランスよく身につけることができる。
  【知識・技能の活用】社会の課題を解決するために求められる知識や技能を活用できる。 

②  思考力・判断力・表現力等の能力の観点
グローバル社会における多様な価値観やものの見方に柔軟に対応する中で、他者の意見を傾聴し、自らの考えを発信することができる。
  【創造力】新たな価値を創出することができる。    
  【問題解決力】考動力を基盤として問題を解決することができる。

③  主体的な態度の観点
個人をこえ、集団や、より大きな社会、世界を視野にふくめてものごとを考えることができる。
  【世界的視野】個人をこえ、集団や、より大きな社会、世界を視野にふくめてものごとを考えることができる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・プレゼンテーション(スピーチ、模擬授業等含む)

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  導入:日本のメディア利用と若年層、計算社会科学とは、事前アンケート
第2回  方法論とデータの紹介:ソーシャルメディア、サーベイ、オープンデータなど
第3回  可視化:必要性と事例、ツールの活用
第4回  発表会のためのグループ分けとディスカッション・発表・フィードバック
第5回  自然言語処理:活用例、前処理とワードクラウドの作成、出現頻度、感情分析と共起ネットワーク
第6回  データの取得  ①:YouTube  API  Keyの取得から動画のコメントの収集・時系列分析と自然言語処理
第7回  ネットワーク分析:ソーシャルグラフ・ノードとエッジ・クラスタリングとは、中心性の計算
第8回  データの取得  ②:  Yahoo!ニュースのコメントの収集・自然言語処理 
第9回  日本のメディア環境:マス/ソーシャルメディア、ポータルサイト、  情報格差、メディアと政治
第10回  Webを通じたコミュニケーションの闇:デマ、アテンション・エコノミー、  差別発言、分極化
第11回  デジタルメディア・生成AIの現在・未来と在り方
第12回  発表会  ①:授業で紹介した分析の手法を一つ以上使用し、日本のメディア利用について分析・考察
第13回  発表会  ②:授業で紹介した分析の手法を一つ以上使用し、日本のメディア利用について分析・考察
第14回  発表会の振り返り
第15回  総括・  事後アンケート

授業時間外学習 / Expected work outside of class

授業資料を読み返し、授業内容の理解に努めるよう復習をすること。
グループワークでのディスカッションや共同作業を通じて、プレゼンテーションを準備する。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
授業への参加度:20%
毎週提出するリフレクションシート:40%
定期試験に代わる発表会:40%

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①  知識・技能の観点
講義の内容をきちんと理解しているか。

②  思考力・判断力・表現力等の能力の観点  /  ③主体的な態度の観点
他者との議論を通じて、考えを洗練し発展させるプロセスを経験したか。また、自分の考えを分かりやすく伝える方法について悩んだか。

教科書
Textbooks


なし

参考書
References

鳥海不二夫(編著)  『計算社会科学入門』  丸善出版  9784621305966
マシュー・J.    サルガニック  『ビット・バイ・ビット:    デジタル社会調査入門』  有斐閣  9784641174481

フィードバックの方法
Feedback Method

授業の中で解説する。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

授業の前後(研究室)またはメールによる質問を受け付ける。

備考
Other Comments

進捗状況に応じて微調整が行われる場合があります。