- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 社
- 時間割コード
Course Code - 50864
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - メディアの法と倫理
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 水谷 瑛嗣郎
- 曜限
Day/Period - 月3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
インターネットの登場により、表現の「送り手(発信者)」としての主導権は、マスメディアから私たち「個人」に移りつつある。そのため、性的表現、名誉毀損、プライバシー侵害といった表現活動の自由と限界について、「送り手」たる皆さん自身がリテラシーとして身につけておくことが不可欠である。他方で、これまで独占的な「送り手」としての地位を享受してきた「プレス(報道機関)」の存在が、インターネットの登場で揺らぎつつある。それによってどのような弊害が生じ、またそうした中で今後、「プレス」は法的にどのように扱われるべきだろうか。国家秘密と取材の自由、編集権や記者クラブの観点を通して皆さんと議論していきたい。なお映像資料として映画(『大統領の陰謀』、『グッドナイト&グッドラック』etc)を積極的に用いたり、現役記者の方やニュースポータルサイトの方、他大学の法学者・社会学者を招いての授業内講演も積極的に行っていきたい。
到達目標 / Course Objectives
①「表現の自由」がなぜ大切なのかを踏まえたうえで、種々の表現規制に関する判例と理論について理解し、説明できる。
②「報道の自由」、「取材の自由」の理論的枠組みについて理解し、説明できる。
③インターネットの登場が言論空間に与えた影響を理解したうえで、現代における「プレス(報道機関)」の位置付けについて議論できる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
【第1回】イントロダクション:授業の進め方、社会学と法学の違い、ソーシャルメディアと法のかかわり
【第2回】デジタルメディア革命以後の社会とメディア法
【第3回】「表現の自由」はなぜ大切か:ジョン・ミルトン『アレオパジティカ』を題材に
【第4回】デジタルメディア革命と報道の自由:国民の知る権利とは何か?
【第5回】「表現の自由」における違憲審査基準と規制態様:検閲、事前抑制、事後規制
【第6回】「表現の自由」と内容規制①:性表現から考える内容規制
【第7回】「表現の自由」と内容規制②:名誉毀損
【第8回】「表現の自由」と内容規制➂:プライバシー、肖像権
【第9回】「こども」と表現規制:青少年保護育成条例、児童ポルノ規制
【第10回】営利広告の自由と景品表示法
【第11回】授業内講演 or 映像授業(予定)
【第12回】取材活動と特権:取材源秘匿権、公的機関へのアクセス他
【第13回】デジタルメディア時代の放送制度
【第14回】内容中立規制:表現活動の「場」に関する規制、パブリック・フォーラム論
【第15回】表現の自由のミライ:オンライン・プラットフォーム企業群の台頭
※講演会はゲストスピーカーの都合も考えて実施されるため、第11回から前後する可能性がある。なおそれ以外にも上記授業計画はあくまで予定であるため、授業の進行度合いその他によって変更があり得る。授業時間外学習 / Expected work outside of class
予習については、指定教科書の該当箇所を読んだうえで、分からない点・不明な点はどこかをチェックしておくことを推奨する。また試験は、講義レジュメを持ち込んで解いてもらう方式であるため、各自のレジュメ・ノートづくりが必須である。また授業終了後に、講義レジュメと指定教科書とを照らし合わせながら、LMSで実施される小テストに備えて復習しておくことが推奨される。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
成績評価は定期試験(60%)、レポート(40%)とする。
※1 レポートは、ゲストスピーカーによる講演会(Zoomによるオンライン講演会を検討中)を聴講し、その内容を踏まえて執筆するものである。ゲストスピーカーによる講演会は現在、相手方と日程などを交渉中である。詳細は授業開始後LMSのタイムラインとメッセージで周知する。なおゲストスピーカーの都合がつかない場合は、代わりに映像授業の感想レポートを提出してもらう。
※2 なお出欠は、原則として加点も減点もしない(欠席の連絡は一部例外を除き、不要である)。ただし授業に対する妨害行為(主に私語や故意に騒音を発生させる行為)があった場合は、当該者に対し、成績評価から減点や単位の不認定を行う場合がある。
※3 なお担当教員(+受講生同士)とのコミュニケーションの機会を確保するため、LMSの「掲示板」機能を使い、各回の授業の要点の提示とそれに対する質疑応答、及び日頃のニュースを題材にした時事問題についてのディスカッション・フォーラムを不定期で開催する場合がある(2~3回程度)。開催した場合、掲示板での積極的な発言や受講生同士のディスカッションは、成績評価において加点要素とする。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
・レポートでは、ゲストスピーカーや映像資料で提示された社会における諸問題について、講義で学んだ知識を活かし、実践的に問題解決をはかる能力を評価する。
・定期試験においては、講義内容全般に関する理解度を評価したうえで、さらに応用として講義で学んだ知識を活かした問題解決能力も評価する。
- 教科書
Textbooks 水谷瑛嗣郎編著 『リーディング メディア法・情報法』 法律文化社、2022年 9784589042200
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参考書
References 宍戸常寿編 『新・判例ハンドブック 情報法』 日本評論社 4535008310
鈴木秀美・山田健太編著 『よくわかるメディア法[第2版]』 ミネルヴァ書房 4623058506
山田健太 『法とジャーナリズム 第3版』 学陽書房 4313340246
鈴木秀美・山田健太編著 『放送制度概論 新・放送法を読み解く』 商事法務 4785724854
※参考書は教科書と異なり無理に買う必要はありませんが、『新・判例ハンドブック 情報法』だけは、持っておくと授業の理解を助けてくれる非常に便利な参考書です。授業で取り扱う裁判例の多くが載っており、配布するレジュメやスライドで判例をとりあげる際には、連動してハンドブックのページ数を記載してあります。
- フィードバックの方法
Feedback Method なお、関大LMSやインフォメーションシステムを通じて、最終試験結果の全体的な傾向をコメントする予定である。また授業の実施方法についての改善点も、「掲示板」機能やメッセージ機能を通じて受け付ける予定である。こちらは成績評価の対象とはもちろんしないので、遠慮なく積極的に要望を出してもらいたい。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact その他の問い合わせについては、授業の前後およびオフィスアワーの時間帯に受け付ける。
アポイントメント先 → hatitaro@kansai-u.ac.jp
※1 必ず大学名・学部・学年・学籍番号・氏名などの必要事項を名乗ること。名無しの権兵衛には返信しませんので悪しからず。
※2 また間違って迷惑メールフォルダに振り分けられないように必ず用件をタイトルを入れてください。
※3 上記のメールアドレスのほか、関大LMSのメッセージでも受け付けている。
- 備考
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