- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 社
- 時間割コード
Course Code - 50638
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 現代社会論1
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 宇城 輝人
- 曜限
Day/Period - 木4
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
この講義は、現代社会の特質を「労働」を入口にして考察します。労働の現代的変容は、社会のさまざまな側面と連動しています。労働におけるコミュニケーション、サーヴィス、情報、アイデアの比重の上昇にともなって、さまざまな労働にまつわる価値観や身体技法が日常生活に浸透し、日常生活を変えはじめています。また同時に、消費社会の高度な発達により、生活のすみずみにまで「買うこと」にかかわる価値観や身体技法が浸透しています。働くこと、生活すること、商品を買うことの3つの行動が相互浸透を強めているのが現代社会の特色といえるでしょう。この特色を具体的な労働や生活の諸相に即して考察してきます。
もうひとつ重要なテーマとして。現代における労働は実質的に「雇用」労働です。上のような労働の変容は、雇われて働くことの意味をも変容させます。その変容がどのような希望を、あるいは絶望を、働く私たちに展望させるのかについても考えます。この考察は、雇用と密接なものとして制度化されている「社会的なもの」(簡単にいえば社会保障、公教育、各種の公共サービス)の変容の具体相をいくつか示しながら進めます。到達目標 / Course Objectives
(1) 変容しつつある雇用労働の現状について基本的な理解をえること。
(2) 労働と消費社会の関係、それが日常生活に与える影響について基本的な理解をえること。
(3) 労働と消費社会と「社会的なもの」の関係について基本的な洞察を身につけること。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
1 「社会的」とはどういうことか? 世間と社会
2 社会、社会的、労働
3 労働と「社会的なもの」の関係について
4 正規雇用という「身分」
5 ポスト工業化とは何か
6 ポスト工業化と消費社会
7 現時点としてのポストフォーディズム
8 非物質的労働
9 フレキシビリティとプレカリアートの世界
10 消費社会にとっての労働、その美学化
11 サーヴィス労働の3つの相と感情労働
12 「雇用類似の働き方」と自営業
13 「靴下の場所」問題
14 社会なき社会の回帰?
15 労働はまだ社会的連帯の基礎たりうるか(まとめとして)
※以上は講義でとりあげる項目であり、事情によって、また進捗度に応じて、項目を変更したり、とりあげる順番を変更したりする可能性があります。授業時間外学習 / Expected work outside of class
オンラインで配布する講義原稿や資料、参考文献などを使って学習してください。教室内での学習だけが勉強ではありません。教室外で関連文献を読み、ニュースや街の出来事に絶えず注意を向けて、教室の内と外を行き来するような姿勢で受講してください。関連する文献は講義で紹介します。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
筆記試験(80点満点)と講義中に課す小課題(20点満点)と課題図書要約レポート(最大30点)を総合して評価します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
講義で説明された内容を十分理解しているかどうかを確認します。
- 教科書
Textbooks
教科書は使用しません。
-
参考書
References 市野川容孝・宇城輝人(編著) 『社会的なもののために』 ナカニシヤ出版
ロベール・カステル 『社会問題の変容』 ナカニシヤ出版
アラン・シュピオ 『労働法批判』 ナカニシヤ出版
ガイ・スタンディング 『プレカリアート』 法律文化社
ここに挙げたのは参考書の一部です。参考書の詳細は講義初回にリストを配布します。
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
木曜6限(事前に下記のメールアドレスに連絡するのが望ましい)
その他
必要を感じたら気軽に随時、ushiro@kansai-u.ac.jpにメールをください。
- 備考
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