2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
商/環
時間割コード
Course Code
40568
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
eリテイリング
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
崔 相鐵
曜限
Day/Period
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(オンデマンド配信型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 インターネット革命が急速に進展し、誰でもスマートフォンを持つことになった今、消費者は商品やサービスを購入する前に様々なECサイト(eリテイラー)をチェックする一方で、SNS上での口コミなどを参考にする。それから近場の実際の店舗に足を運び、購入する場合もあるが、さらに熟慮してから意中のECサイトから購入するケースが増えている。このようにリアルとネットを行き来しながら多様化・複雑化する消費者に対して、企業が従来の販促やPR技法を駆使しても、なかなか実際の消費者の購入には繋がらないのが実状である。その問題点を解決するべく登場したのが、オムニチャネルである。
 オムニチャネルとは、顧客との接点になっている全てのチャネル(リアル店舗とeリテイラー店舗)が融合された仕組みのことを指す。オムニチャネルでは、消費者が、いつでも、どこでも、買い物ができ、都合の良い時間と場所で受け取ることができる。
 本講義で皆さんと一緒に議論するデジタル・マーケティングは、このオムニチャネルを通じた販促・PRに限らない。リアルとネットから収集される膨大な消費者行動データを蓄積してから、それをデジタル・データとして活用・分析を行うことによって、革新的な商品・サービスを創り上げ、結果的にライバル企業との厳しい競争で生き残ることができる、新たな戦略的マーケティングのことが、デジタル・マーケティングに他ならない。
 本講義では、このデジタル・マーケティングを駆使している革新的企業を事例分析の対象として取り上げる。具体的には、まずデジタル社会の特徴や消費者行動の変化、企業側のビジネスモデルの変化などのデジタル・マーケティングの全体像を議論する。次に、マーケティング4P戦略の基本を踏まえた上で、デジタル時代にふさわしい新たなマーケティング戦略やビジネスモデルのあり方について学ぶ。さらに、デジタル・マーケティングを実践するための具体的なツールを分析する。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(商学部)
1.知識・技能
  ②経営学・商学分野の基本知識の修得。
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  ①ビジネス・経済・社会に対する広い視野と鋭い洞察力をも つ。
  ②企業倫理と社会的責任を深く認識し、品格をそなえたリーダーシップと「考動力」を発揮できる。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・eリテイリング、オムニチャネル、デジタル・マーケティングという日本の流通・マーケティング業界における最先端のコンセプトを理解できる。
・現在、デジタル・マーケティング戦略を駆使している優れた企業を事例企業として取り上げ、Eコマース時代のネット商人と呼ぶべき彼らのビジネスモデルとマーケティング戦略を理論的に分析できる。
・Eコマースのネット世界と有店舗小売業のリアル世界が相互依存しながら進化し、新たなビジネスチャンスを生み出しているという視点を身につける。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・流通・マーケティング論のフロンティア研究分野として、eリテイリング、オムニチャネルをどう位置づけるべきかが理解できる。
③主体的な態度の観点
・先端的企業の革新的マーケティングやビジネスモデルを常に意識し、その長・短所について批判的な視点を持つことができる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)
・フィールドワーク

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回 イントロ
第2回 デジタル社会のマーケティング:アマゾン
第3回 デジタル社会の消費者行動:食べログ
第4回 デジタル社会のビジネスモデル:メルカリ
第5回 デジタル・マーケティングの基本概念:無印良品
第6回 製品戦略の基本:アップル
第7回 製品戦略の拡張:レゴ
第8回 価格戦略の基本:ANA
第9回 価格戦略の拡張:エアビーアンドビー
第10回 チャネル戦略の基本:ユニクロ
第11回 チャネル戦略の拡張:ウーバー
第12回 プロモーション戦略の基本:ローソンクルー♪あきこちゃん
第13回 プロモーション戦略の拡張:トリップアドバイザー
第14回 デジタル社会のリサーチ:グーグル
第15回 デジタル社会のロジスティクス:ヤマト運輸 

授業時間外学習 / Expected work outside of class

Eコマースやeリテイリング、デジタル・マーケティング関連の新聞や雑誌記事を良く読むこと。Eコマースに関する実務家向けの書籍も、普通の書店やネット書店に多く出ているので、興味のある分野のモノを読んでほしい。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
・関大LMSで提示する毎回講義後の小レポート課題(40%)
・関大LMSで提示する最終レポート課題(60%)

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
・eリテイリングやオムニチャネル、デジタル・マーケティングの理論的分析、ネット企業と有店舗小売業の相互関係に関する理解(30%)
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・日本におけるオムニチャネルやデジタル・マーケティングの歴史、その長所・短所、日本的デジタル・マーケティングの可能性に関する理解(30%)
③主体的な態度の観点
・Eコマース時代にふさわじいデジタル・マーケティング戦略とビジネスモデルに関する批判的、相対的理解(40%)

教科書
Textbooks

西川英彦・澁谷覚編著  『1からのデジタル・マーケティング』  碩学舎  

参考書
References

角井亮一  『オムニチャネル戦略』  日本経済新聞社  
石井淳蔵・厚美尚武編  『インターネット社会のマーケティング』  有斐閣  

フィードバックの方法
Feedback Method

レポートや講義に関するフィードバックをLMS機能を用いて行います。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

受講生からの質問受付は、関大LMS「メッセージ」機能を用います。

備考
Other Comments

・講義内容を収録した資料をオンデマンド配信(アップロード)します。
・講義資料と動画はLMSにアップロードします。
・原則、月曜日の午後に配信しますが、講義資料は、火曜日の夕方までダウンロードできるように、講義動画は、一週間、視聴できるように設定します。
・小レポートは毎回の講義後に、最終レポートは12月に入ってから、LMSを通して課題と要領、提出期限について連絡します。