2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
40942
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
ビジネスモデル論
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
西岡 健一
曜限
Day/Period
木2
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

【受講生の対象】
 本講義はBLSP(ビジネスリーダ特別プログラム)の科目として設定されており、主にBLSPへの参加を目的としている学生を対象としているが、それ以外にもビジモデル及びサービスマネジメントに関心のある学生を含めて広く受講生を募集している。特にBLSPに関心のある学生は、3年次以降のプロジェクト研究を行うための基礎的な能力の育成を図ることを目的としているために、受講することを強く勧める。また3年次生以降のBLSPに所属する学生の受講も歓迎している。

【講義の概要】
 企業の競争優位は、単に製品やサービスの優劣ではなく、ビジネスモデルとそれを実現するための事業システムにより産み出される。ビジネスモデルとは、企業の基本的な戦略を表すものであり、顧客にどのような価値を与え、競合他社に対していかに優位性を実現し、それを維持するかについて、戦略をデザインし、実行していくことを示す。
 それと同時に、情報通信技術の発展に伴い、ビジネスにおけるサービス活動の重要性が一層ましてきている。また、経営上の新たな指針として、従来のROEを中心とした経営管理が、より持続的な(Sustainable)社会への貢献が重視されている。
 この講義では、こうしたビジネスの大きな潮流に対応した企業システムについて、企業の実例を元に、サービスマーケティング、サービスオペレーション、そしてビジネスモデルの理論的観点から解明していく。

【講義の方法】
 この授業を通して、受講生には以下の2つのことを会得してもらうことを目標としている。一つは、ビジネスモデルの基礎的な概念を理論的な説明と実際の企業の事例を通じて理解することである。もう一つは、ビジネスモデルへの理解を受講生自ら分析能力へと高めることである。一つ目のビジネスモデルへの概念的な理解に関しては、まず顧客価値を実現するために、企業はどのような価値連鎖を築いているか、事業のシステム自体を理解することをめざす。さらにビジネスモデルがどのように競争優位につながるかについて、例えば範囲の経済やスピードの経済など、ロジックの解説のもとに理解することを目標とする。
 具体的な講義の進め方は次の通りである。ビジネスモデルは、企業の基本的な戦略であるという点において、マーケティングと経営戦略の理論的枠組みを理解していることが受講生には求められる。まず講義において、企業戦略と事業戦略との関係、企業戦略における事業システムの位置づけを解説する。次の段階として顧客価値を実現するビジネスのしくみについて理論的に解説し、事例を通じて理解することをめざす。さらにビジネスモデルが当該企業の競争優位につながる点を事例を通じて解説する。受講生は、まず実際の企業の活動から、ビジネスモデルに該当する領域を識別し、自ら分析するという演習を行うことになる。ビジネスモデル構築のためには、事業に関する意思決定として、内部分析(自らの資源に関する分析、とくに技術的資源)、外部分析(顧客市場の分析と競合他社の分析)、業界分析を行う必要がある。受講生にまず分析フレームを説明し、実際に企業や市場を選択して分析作業を行うことを通じて、ビジネスモデル作成のステップを習得するということをめざす。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(商学部)
1.知識・技能
  ③専修に関わる専門知識の修得。
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  ①ビジネス・経済・社会に対する広い視野と鋭い洞察力をも つ。
  ②企業倫理と社会的責任を深く認識し、品格をそなえたリーダーシップと「考動力」を発揮できる。
3.主体的な態度
  自ら諸問題を発見し、主体的かつ柔軟に取り組むことができる。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・経営学を学ぶための実践的な方法を身に付ける。
・ビジネスプラン作成に必要な基礎的な知識を修得する。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・経営学の基礎的な理論を使って、事例を説明出来る。
③主体的な態度の観点
・資料を読みこなす能力、分析し論点をまとめる能力、そして自分の意見を構築できるようになる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・プレゼンテーション(スピーチ、模擬授業等含む)
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)
・フィールドワーク

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

毎回講師作成の資料を基に講義を進めていく。また授業内容の理解を深めるために、ケーススタディの講義を行うこととする。
受講生は毎回、ケーススタディのレポート(A4)を書く必要がある(8回程度)。また受講生を主に演習単位でグループ分けを行い、講義全体を通して、1~2回のグループ発表を行う。各回担当のグループがケースの内容について発表を行い、受講生と共に議論をすることでより実践的な講義内容の理解を深める。
■講義計画
第1回  オリエンテーションとケーススタディの説明
第2回  事業システムに関する講義と価値共創の事例検討
第3回  顧客価値と事業システムについて
第4回  マーケティングセグメンテーションの考え方
第5回  市場の捉え方とマーケティング戦略
第6回 戦略市場経営と企業の実践
第7回  市場戦略と資源指向企業戦略
第8回  事業システムと価値連鎖
第9回  サービスビジネスの基本と事業システム
第10回  サービスビジネスの特徴とオペレーションズマネジメント
第11回  サービスの品質評価とオペレーション
第12回  新しいビジネスモデルと事業システム
第13回  新しいビジネスモデルと顧客価値
第14回  講義の総復習
第15回  テスト+講義のまとめ

授業時間外学習 / Expected work outside of class

ケース課題に対するレポートを毎回(8回程度)提出するための準備を行う必要がある。
また1~2回のケース課題に対して、グループで発表準備を行う必要がある。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
● グループ発表(発表の内容・個人の貢献度):20%
● 個人レポート(講義中に提出する各回毎のレポート):30%
● 期末テスト(講義内小テスト)2回発表した内容を論述(60分程度):50%

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
●各回の個人レポートの内容における分析内容と独自の考えが提示されているか
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
●グループ発表においては、論理的な発表内容であるか、提案した実践策が分析内容と整合性があり、実現可能であるか
③主体的な態度の観点
●期末に行われる小テストにおいては、グループ発表での個人の貢献ポイントが明確であるか

教科書
Textbooks

南知恵子 西岡健一  サービス・イノベーション 価値共創と新技術導入  有斐閣  

参考書
References

フィードバックの方法
Feedback Method

講義内で適宜行う。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

メールが望ましい。

備考
Other Comments

受講生の関心や社会情勢(ビジネストレンド)により講義内容を変更することがある。

通信会社での研究開発・経営企画の実務経験を有する担当者が、新規ビジネスの創出をテーマとする科目において、全社的マネジメントについて、実務的な観点からの知見を学生達に披露し、将来設計に資することを狙っている。詳細は授業概要・授業計画欄を参照すること。