- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 経
- 時間割コード
Course Code - 30669
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 公共選択論1
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 奥井 克美
- 曜限
Day/Period - 水2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
公共選択とは多くの人々がかかわる意思決定である。公共選択論はこれを学問的に探求する。
多くの人々がかかわる意思決定は選挙・議会・政党・官僚組織といった政治過程と関係が深い。公共選択論はこうした政治過程を経済学の手法を用いて分析する。このため公共選択論は政治の経済学と呼ばれることがある。政治過程は政治学の守備範囲であるが、経済学の数理的分析を取り入れることが有益であるとの認識が高まった。
一方、従来の経済学は政治を考慮せず議論を進めることが多かった。政治過程が望ましい成果を生み出すことを前提にしてきたのである。政治家や官僚の不祥事を引き合いに出すまでもなく、その前提は満たされないことが多い。政治も含めて経済を論ずる必要性が出てきたのである。
こうして政治学と経済学との統合を目指した学際色の強い公共選択論が注目されるようになっている。本講義では公共選択論の今までの蓄積をわかりやすく解説するとともに、公共選択論の視点や分析を使って現実の政策を考えてみたい。学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(経済学部)
1.知識・技能
① 国際化と情報化の進展する現代にあって、社会に生じる多様な問題を総合的に理解できる幅広い教養を有している。
② ①の問題の解決策を経済学の立場から提示できる、あるいはその内容について経済学の基本原理及び専門知識を活用し理解できる。
2.思考力・判断力・表現力等の能力
①経済学に関する幅広い知識を活かして溢れる情報の中から真に必要な情報を取得する能力、グローバルな視野を持って時代を切り拓くための国際性を身に付けている。
② いかなる状況の変化に対しても深い洞察力を持って問題解決に向け「考動」できる。
到達目標 / Course Objectives
① 知識・技能の観点
・公共選択論の学問的蓄積について説明することができる。
② 思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・公共選択論の蓄積を頭において、社会のあり方を考えることができる。
上記について説明を加えよう。不況期には政府支出を増やすべきである、との従来の経済学の主張に対して、選挙が一大関心事である政治家にその主張は利用され財政赤字慢性化の原因となる、と公共選択論は応じた。政治などの現実をふまえた社会の見方を身につけてもらいたい。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回 公共選択論とは何か
第2回 公共選択論の方法論と主要領域
第3回 公共選択論で説明できる日本の財政赤字
第4回 コロナと私権制限:緊急事態の公共選択
第5回 選挙の経済理論
第6回 中位投票者の定理
第7回 政治家の行動
第8回 政党の行動
第9回 官僚制
第10回 赤字財政の政治経済学
第11回 政治的景気循環
第12回 公共選択論と地方分権
第13回 大阪都構想を公共選択論で考える
第14回 公共選択論と制度改革:立憲的政治経済学の考え方を用いて
第15回 まとめ授業時間外学習 / Expected work outside of class
・授業内容の理解のため、テキストを読んで復習してください。
・適宜、参考書を参照してください。
・平素よりニュースなどで政治経済問題についての情報をとり、授業内容と関連する点がないか意識したいところです。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
成績評価割合は、期末試験が70%です。上記以外の授業での成果等が30%です。
履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
① 知識・技能の観点
・最終テスト
公共選択論の学問的蓄積について説明する能力がついているかどうかをみるために、実施する。
・公共選択論の学問的蓄積について説明する能力がついているかをみるための問いは授業中でも行うので、最終テスト以外の授業での成果等も考慮に入れる。
② 思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・最終テスト
公共選択論の蓄積を頭において、社会のあり方を考える能力がついているかをみるために、実施する。
・公共選択論の蓄積を頭において、社会のあり方を考える能力がついているかをみるための問いは授業中でも行うので、最終テスト以外の授業での成果等も考慮に入れる。
- 教科書
Textbooks 川野辺裕幸・中村まづる編著 公共選択論 勁草書房 978-4-326-50490-9
-
参考書
References 小林良彰 公共選択 東京大学出版会 4-13-032099-8
デニス・C・ミュラー 公共選択論 有斐閣 4-641-06652-3
加藤寛編 入門公共選択 勁草書房 4-326-55048-1
黒川和美 官僚行動の公共選択分析 勁草書房 978-4-326-50374-2
奥井克美 経済体制の公共選択分析 日本評論社 978-4-535-55819-9
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
授業の前後に対応する。
メールアドレス
okui★otemon.ac.jp
※「★」記号を「@」に置き換えてください。
- 備考
Other Comments