2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
文/経
時間割コード
Course Code
30691
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
計量経済学1
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
片山 直也
曜限
Day/Period
月4
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

計量経済学とは、様々な経済事象を経済理論にもとづきモデルを仮定し、モデルをデータから推定し、推定したモデルより新たな予測や判断を求める学問である。

ここでモデルとは我々が想定する事象と事象のつながり(因果関係や相関関係)を表すもので、この講義では一次関数(単純回帰モデル)をメインに説明する。もちろんモデルは”想定した”ものなので、仮定をおいて設定したものである。

また、予測や判断には”判断誤差”がつきまとう。計量経済学の良さはその誤差を確率的に評価できることにある。それにより誤差を客観的に受容できる。たとえば判断が5%誤る可能性があるが、95%確かだろうという結論が出たとする。95%ならば大体判断は正しいだろうと結論が出せるし、万が一、判断が誤っていたとしても誤りの確率が5%という数字が出た以上、事前策がうてる。経済の様々な事象の意思決定に悩む我々にとって、このようなことを行う学問は見当たらず、ありがたいはずである。

この講義では、計量経済学の主要な手法の1つである回帰分析の数理的な背景をはっきりさせるために、確率変数と統計的推測の周辺理論の説明をきちんと行う。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(経済学部)
1.知識・技能
  ① 国際化と情報化の進展する現代にあって、社会に生じる多様な問題を総合的に理解できる幅広い教養を有している。
  ② ①の問題の解決策を経済学の立場から提示できる、あるいはその内容について経済学の基本原理及び専門知識を活用し理解できる。
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  ①経済学に関する幅広い知識を活かして溢れる情報の中から真に必要な情報を取得する能力、グローバルな視野を持って時代を切り拓くための国際性を身に付けている。
  ② いかなる状況の変化に対しても深い洞察力を持って問題解決に向け「考動」できる。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
経済データの分析を通して、社会に生じる多様な問題の解決策を経済学の立場から提示できる、あるいはその内容について経済学の基本原理および専門知識を活用し理解できる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
経済学に関する幅広い知識を活かして溢れる情報の中から真に必要な情報を取得する能力を身につける
③主体的な態度の観点
自らデータを分析することで、経済が直面する課題を自ら発見し、その解決に向けて主体的に取り組み、社会に積極的に貢献しようと努力できる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1-2回 確率変数と離散型確率分布(7,8章)
第3-4回 確率変数と連続型確率分布(9章)
第5-6回 複数の確率変数の平均と分散、共分散、独立の場合(10章)
第7回 中心極限定理と信頼区間(10,11章)
第8回 点推定量の特性(11章)
第9回 分散の推定(11章)
第10-11回 仮説検定(12章)
第12-13回 単回帰モデルと重回帰モデル(13,14章)
第14-15回 最小二乗推定量の性質、仮説検定、論文の書き方の例(14章)

授業時間外学習 / Expected work outside of class

●講義は数学の基礎知識として経済ツール入門、データ分析の基礎知識として経済学WS2の知識を前提としてます。なるべく復習にも協力しますが、できる限り自分で復習してください。
●レポート課題が単位認定となりますので、必ず提出してください。およそ4~5回あります。
●PC教室が使用できない場合は、EXCELやRなどの手順を紹介する動画を共有いたします。また計量経済学2という私の授業では、RやEXCELを用いて演習を行うことが多いので、もし興味があれば、その授業を用いてPC操作に関する知識や技能を補完してもらえればと思います。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
レポート100%(PCの演習以外の手計算のレポート問題は主に教科書の問題から出します)

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

● 手計算の演習を主に課題で提出してもらいます。
● レポートの合計で評価をします(レポートは5回程度の予定)
● 課題は経済データをなるべく使います

①知識・技能の観点(統計学・計量経済学の知識・Rの理解)
②③思考力・判断力・表現力・主体性等の能力の観点(レポート作成)

教科書
Textbooks

刈屋  武昭、勝浦  正樹  プログレッシブ  統計学(第2版)    東洋経済新報社    

参考書
References

小暮  厚之  Rによる統計データ分析入門    朝倉書店  

フィードバックの方法
Feedback Method

毎回講義の冒頭に前回の講義の復習と、レポートの解説をいたします。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

katayama@kansai-u.ac.jp
研究室は経商研究室棟106号室

備考
Other Comments

※重要※ 教科書は統計学1,2でも扱われている書籍を使うのでセットの履修を推奨する。統計学1,2は1年次開講で難易度を低くし、統計学を概観することを目的としている。対して、この講義は回帰分析を中心とした、統計的推測理論の説明をなるべくきちんと行うことを目的としてる。統計学関連科目の受講経験のない受講者にはこの講義とセットで受講することを推奨する。あるいは、「統計学を学ぶ」などの一般教養科目や、統計学1・2、計量経済学入門1・2を先に学ばれることを推奨する。
●  講義時間の後半は演習時間でTAと教員でレポートや質問を受け付ける
●  参考資料を講義中に配布する
●  教科書の内容や進度状況に応じて内容の進路変更がありうる
●  計量経済学1と計量経済学2のセット履修を推奨する
●Rの参考URL:RjpWiki  http://www.okada.jp.org/RWiki/
(1)  成績評価の方法、基準・評価(上記の通り)
(2)  担任者への問合せ(上記メール、あるいは関大LMSの個人伝言)
(3)  授業形態(対面で授業)