2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
文/経
時間割コード
Course Code
30698
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
中小企業論2
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
古賀 款久
曜限
Day/Period
金1
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 中小企業論2では,    (1)  イノベーションとスタートアップス,  (2)  中小企業の資金調達問題,  (3)  産業のダイナミクス,  (4)  生産性の決定要因の4つの論点について検討する.
 (1)イノベーションとスタートアップスでは,  近年注目度が高まっている「イノベーション・ドリブン・アントレプレナー」について取り上げる.  イノベーション・ドリブン・アントレプレナーとは「イノベーションを行うスタートアップス」を指す.  これは,  イノベーションを生み出し,  雇用拡大と経済成長に貢献すると期待されている.
   はじめに,  イノベーションの基礎(イノベーションとは何か,  イノベーションの決定要因,  イノベーションと経済成長)について学ぶ.  続いて,  これらの基礎知識を背景に,  イノベーションを行うスタートアップスに関する最近の議論を概観する.  検討される主な論点は,  起業家属性,  企業戦略,  資金調達,  および,  第二のシリコンバレーは可能か,  などである.
 (2)  中小企業の資金調達問題では,  なぜ現実経済では中小企業は深刻な資金制約に直面するのかについて考える.  その上で,  中小企業に円滑な資金流入を保証する社会的な機能として公的金融,  信用金庫・信用組合,  ベンチャーキャピタル等の果たす役割を考える.
 (3)  産業のダイナミクスでは,  企業規模格差を生み出す要因は何か,  なぜ多くの産業は大多数の中小企業と一部の大企業から構成されるか,  について問題を考える.  また産業構造が時間を通じて変遷する仕組み(具体的には企業数の変化,  企業規模分布の変化等)についても説明する.
 最後に(4)  生産性の決定要因では,  生産性とは何か,  企業の生産性を規定する要因とは何か,  について考える.  ここでは,  企業の生産性を規定する要因として企業内部の要因と企業外部の要因に分けて検討する.  その上で中小企業が生産性を高めるためにはどうすれば良いのかについて検討する.

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(経済学部)
1.知識・技能
  ① 国際化と情報化の進展する現代にあって、社会に生じる多様な問題を総合的に理解できる幅広い教養を有している。
  ② ①の問題の解決策を経済学の立場から提示できる、あるいはその内容について経済学の基本原理及び専門知識を活用し理解できる。
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  ①経済学に関する幅広い知識を活かして溢れる情報の中から真に必要な情報を取得する能力、グローバルな視野を持って時代を切り拓くための国際性を身に付けている。
  ② いかなる状況の変化に対しても深い洞察力を持って問題解決に向け「考動」できる。
3.主体的な態度
  自身の役割に責任を持ち、他者と協働しながら経済学を体系的に修得している。そして、経済が直面する課題を自ら発見し、その解決に向けて主体的に取り組み、社会に積極的に貢献しようと努力できる。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
授業で提供した内容を知識として吸収すること
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
授業で得た知識を現実問題に応用すること
③主体的な態度の観点
関係するニュースなどを積極的に見聞きすること

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

講義計画は下記の通りである.  ただし,  内容の難易度と学生の理解度を考慮して講義の進度を調整することはありうる.
第一回 イノベーション(1)
第二回 イノベーション(2)
第三回 イノベーション(3)
第四回 イノベーション・ドリブン・アントレプレナー(1)
第五回 イノベーション・ドリブン・アントレプレナー(2)
第六回 イノベーション・ドリブン・アントレプレナー(3)
第七回 イノベーション・ドリブン・アントレプレナー(4)
第八回 中小企業の資金調達問題(1)
第九回 中小企業の資金調達問題(2)
第十回 産業のダイナミクス(1)
第十一回 産業のダイナミクス(2)
第十二回 産業のダイナミクス(3)
第十三回 生産性の決定要因(1)
第十四回 生産性の決定要因(2)
第十五回 生産性の決定要因(3)

授業時間外学習 / Expected work outside of class

①ニュースや新聞を通じて中小企業の諸問題に関心を持つこと.
②企業や産業に関心を持つこと

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績で評価する。
成績評価方法:定期試験(筆記試験)(100%)成績は,  定期試験(筆記試験)の点数のみで評価する.  定期試験(筆記試験)の内容は,  講義内容と密接に関連する.  このため,  授業に出席することが薦められる.

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
基礎的な概念や用語の定義・内容を問う設問(70%)
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
基礎的な知識の応用力を問う設問(30%)
③主体的な態度の観点
特になし

教科書
Textbooks


特に指定しない.  講義は担当者の作成したPPP資料に基づいて進められる

参考書
References


必要な参考資料は,  授業内で,  適宜連絡する

フィードバックの方法
Feedback Method

①授業に関する質問は,  随時メールで受け付ける.
②面談を希望する学生には,オフィスアワーを設定する.
③毎回の授業では,  開始後10分間を前回の復習に充てる.

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

オフィスアワー
開講日昼休みに個人研究室で対応する
その他
全ての連絡先:koga@kansai-u.ac.jp

備考
Other Comments

中小企業論1では,  企業が誕生するまでの要因を考える.  これに対して,  中小企業論2では,  誕生した企業がどのように成長して行くのかを考える.  これらはお互いに補完的な関係にある.  そのため,  両科目を履修すると理解が深まると考える.