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学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
30731
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
アジア・太平洋経済論1
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
北波 道子
曜限
Day/Period
火5
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

20世紀初頭、アジアは工業化や近代化において西洋諸国に対して大きく後れを取っていた。このため、多くの国が列強の植民地となり、国際政治ではもちろん、経済関係においても従属的な状況に置かれていた。しかしながら、20世紀の後半には、特に東アジア諸国は「奇跡」と呼ばれるパフォーマンスで工業化を成功させ、アジアを世界経済の成長センターへと変貌させた。この成長はどのように達成されたのか。この講義では主にアジアNIEs(新興工業化経済)の代表例とされる台湾をケーススタディとして、アジアの経済成長の前史となる19~20世紀前半の経済発展の助走過程とその特徴を学び、それに伴う人々の暮らし  や社会の変化について考える。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(経済学部)
1.知識・技能
  ① 国際化と情報化の進展する現代にあって、社会に生じる多様な問題を総合的に理解できる幅広い教養を有している。
  ② ①の問題の解決策を経済学の立場から提示できる、あるいはその内容について経済学の基本原理及び専門知識を活用し理解できる。
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  ①経済学に関する幅広い知識を活かして溢れる情報の中から真に必要な情報を取得する能力、グローバルな視野を持って時代を切り拓くための国際性を身に付けている。
  ② いかなる状況の変化に対しても深い洞察力を持って問題解決に向け「考動」できる。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
経済発展論的な視点で、インフラ建設や工業化、およびそれを可能にする社会経済システムに関する知識を得る。
一般的な経済データやそのグラフなどを読み取ることができるようになる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
単なる歴史過程と見なしていた物事の中から現代への分岐点を見つける能力を身につける。
現実の事象を時系列な因果関係でとらえる力を身につける。
③主体的な態度の観点
19世紀から現在につながる発展過程の中で近代化の意味を考える想像力と判断力を発揮する。
日々触れる社会経済の情報に関する知的好奇心を醸成する。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  導入:アジアとは何か、近代化とはどのような現象か
第2回  前史:19世紀の世界経済とアジア
第3回  現在のアジアを概観する
第4回  植民地統治と「近代化」
第5回  「農業台湾、工業日本」とインフラ建設
第6回  第一次世界大戦と「大正南進」ブーム
第7回  日本とその植民地における電源開発と工業化①
第8回  日本とその植民地における電源開発と工業化②
第9回  1930年代後半の動員と経済
第10回  1940年代の動員と経済
第11回  ブロック経済と日本帝国内分業①
第12回  ブロック経済と日本帝国内分業②
第13回  「開発型国家論」の起源と中華民国
第14回  中華民国による台湾の接収と再編
第15回  総復習

授業時間外学習 / Expected work outside of class

授業中に紹介した書籍や視聴覚資料を利用した自主学習。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
通例、定期試験が100%であるが、小レポートや発言などの貢献により、平常点の加点をする場合がある。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

以下のような能力や努力が試験等では評価の対象となる。
①知識・技能の観点(30%)
授業で示した用語やデータの意味などについて誤りなく記述できる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点(30%)
授業で題材にした重要な分岐点について、なぜ重要であるか、どのような影響や力学を生んだか、または後のどのような変化の先駆けとなったのかを分析し、試験等で記述できる。
③主体的な態度の観点(40%)
授業中に教員から投げかけられた「問い」について、自分なりの答えを見つけるために、努力をしたかどうか。②と加えて客観的かつ分析的に物事の因果関係を捉え、試験等で記述できる。

教科書
Textbooks

参考書
References

陳來幸・北波道子・岡野翔太編著  『交錯する台湾認識―見え隠れする「国家」と「人びと」』  勉誠出版  
赤松美和子・若松大祐  『台湾を知るための72章』  明石書店  

他、授業時間中に指示する。

フィードバックの方法
Feedback Method

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

備考
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