- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 文
- 時間割コード
Course Code - 21307
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - カリキュラム論
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 山住 勝広
- 曜限
Day/Period - 木3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
本授業では、子どもをひとりの人間として、部分ではなくまるごとで理解・尊重して育てようとする人間教育の観点から小学校のカリキュラムについて考えていく。
そうしたカリキュラムの編成では、育ってほしい子どもの具体的で全人的な姿にもとづき、各教科、道徳科、外国語活動、総合的な学習の時間、特別活動といった教育課程の諸領域を相互に関連づけて統合し、諸領域の間に有機的なつながりと内的な一貫性をもったカリキュラムを生み出すことが本質的な問題となる。
また、本授業では、カリキュラムが実現されていく重層的なレベルのそれぞれについて考えていく。そうした重層化されたレベルの第1は、学習指導要領に見られる「公式のカリキュラム」である。第2のレベルは、教師によって「教えられたカリキュラム」である。第3は、子どもによって「学ばれたカリキュラム」のレベルである。そして、最終的には、「テストされるカリキュラム」のレベルというように、カリキュラムは重層的な構造のもと、実現されていく。
本授業では、この重層化されたカリキュラムの各レベルについて、小学校における具体的なカリキュラムの編成と実現を事例として取り上げ、受講生による分析と考察、ディスカッションを行っていきたい。到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
・育ってほしい子どもの具体的で全人的な姿にもとづく人間教育のカリキュラムについて理解している。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・小学校において今日求められているカリキュラムのあり方とその具現化について、多面的に考えることができる。
③主体的な態度の観点
・小学校において今日求められているカリキュラムのあり方とその具現化に関心をもち、積極的に関与しようとしている。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・プレゼンテーション(スピーチ、模擬授業等含む)
・課題探究(プロジェクト学習、課題解決型学習、ケーススタディ等含む)
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回: オリエンテーション―この授業で何を考えるか
第2回: 育ってほしい子どもの具体的で全人的な姿にもとづく人間教育のカリキュラム
第3回: 日本の学校カリキュラムに関する教育思想の歴史
第4回: 戦後日本における学習指導要領改訂の歴史
第5回: 現行学習指導要領の検討(1)
第6回: 現行学習指導要領の検討(2)
第7回: カリキュラム・マネジメント―教育課程の諸領域を相互に関連づけて統合し、諸領域の間に有機的なつながりと内的な一貫性をもったカリキュラムを編成すること
第8回: 小学校における具体的なカリキュラムの実現事例の分析と研究(1)
第9回: 小学校における具体的なカリキュラムの実現事例の分析と研究(2)
第10回: 小学校における具体的なカリキュラムの実現事例の分析と研究(3)
第11回: 受講生によるケーススタディとディスカッション(1)
第12回: 受講生によるケーススタディとディスカッション(2)
第13回: 受講生によるケーススタディとディスカッション(3)
第14回: 受講生によるケーススタディとディスカッション(4)
第15回: テストとまとめ授業時間外学習 / Expected work outside of class
・教科書、授業資料、ノートを読み返し、授業内容の理解に努めるよう復習をすること。
・学校での実際の体験を通して、授業内容の理解を試みること。
・ケーススタディに取り組み、発表準備を行うこと。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
平常試験(60%)、ケーススタディの発表(20%)、発表参加の度合い(20%)で評価する。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
・取り上げた基礎的な事項について理解できているかどうかを評価する。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・ケーススタディの発表とディスカッション、論述問題への解答を通して、多面的に考えを深め、豊かに表現できているかどうかを評価する。
③主体的な態度の観点
・授業における発表を通して、取り上げた内容に対し関心をもち、積極的に関与しようとしているかどうかを評価する。
- 教科書
Textbooks 文部科学省 『小学校学習指導要領解説 総則編』平成29年告示 東洋館出版社 978-4491034614
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参考書
References 山住勝広 『拡張する学校―協働学習の活動理論』 東京大学出版会 978-4-13-051335-7
山住勝広 『教科学習の社会文化的構成―発達的教育研究のヴィゴツキー的アプローチ』 勁草書房 978-4-326-25036-3
山住勝広 編著 『拡張的学習と教育イノベーション―活動理論との対話』 ミネルヴァ書房 978-4-6230-9363-2
山住勝広 編著 『子どもの側に立つ学校―生活教育に根ざした主体的・対話的で深い学びの実現』 北大路書房 978-4-7628-2999-4
山住勝広 / ユーリア・エンゲストローム 共編著 『ノットワーキング―結び合う人間活動の創造へ』 新曜社 978-4-7885-1084-5
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact ・授業の前後に対応する。
・kyamazum★kansai-u.ac.jp まで連絡してください。(「★」記号を「@」に置き換えてください。)
- 備考
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