- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 法
- 時間割コード
Course Code - 11232
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 民事執行・保全法2
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 池田 愛
- 曜限
Day/Period - 他
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(オンデマンド配信型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
民法や商法などの実体法は、私達が有する権利義務の内容を定めています。例えば債務者が借りたお金を返さない場合、債権者は債務者に対してお金を返すように請求する権利を有することが実体法上認められています。しかしながら、法によって権利が認められているとしても、債務者が任意に履行してくれない場合、債権者は実力を行使して債権回収を図ることはできません。権利を実現するためには、国家機関による法律上定められた手続をとることが求められます。このように、実体法上認められた権利を、国家の執行機関によって強制的に実現するための手続を定めているのが民事執行法です。
また、自分が権利者であることを認めてもらうために、権利者であると主張する者は民事訴訟を提起することになりますが、訴訟手続は時間がかかるので、訴訟をしている間に債務者が財産を処分してしまうなど、将来の権利の実現が困難となる事態が起こり得ます。このような事態に備え、権利の強制的な実現ないし確定ができるまで、その権利を暫定的に保護して安全にする制度を定めているのが、民事保全法です。
この講義では、民事執行法・民事保全法の基本的な仕組みや諸制度について、具体的事例を用いながら説明します。また、民事執行・保全法1・2を通して制度の全体を把握できるような授業計画を設定しています。
なお、本講義は対面ではなくオンデマンド配信の形式で実施します。学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(法学部)
1.知識・技能
(1)制度に関する体系的知識
2.思考力・判断力・表現力等の能力
制度の正確な理解に基づいて問題状況を客観的に説明する力
規範や歴史的経験によって根拠づけられた説得的な議論を構成する力
到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
・民事執行・保全法の構造や基本的な概念を理解する。
・民事執行・保全法上の諸規定・諸制度についての基礎的な知識を習得する。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・民事執行・保全法上の法的問題について、論点の所在を正確に把握し、判例および学説等の議論状況を理解する
・上記を踏まえたうえで、論理的かつ説得的な私見を展開することができる授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回~2回 非金銭執行:物の引渡し・明渡しの強制執行、作為・不作為の強制執行、意思表示の強制執行
第3回 担保権実行手続①:担保権実行制度の意義、不動産担保権の実行、動産競売
第4回 担保権実行手続②:債権及びその他の財産権についての担保権の実行
第5回 民事保全総論:民事保全法の概要、民事保全手続とは、民事保全手続の種類、民事保全の特質
第6回 保全命令手続①:総論
第7〜8回 保全命令手続②:各論
第9〜10回 保全命令手続③:保全命令手続における救済(保全異議、保全取消し、保全抗告)
第11〜12回 保全執行手続①:保全執行総論
第13〜14回 保全執行手続②:保全執行各論
第15回 授業全体の総括
※動画配信のスケジュールや確認問題の実施時期など、
授業の進め方については、1回目の「ガイダンス」動画にて説明しますので、必ずご確認ください。授業時間外学習 / Expected work outside of class
・レジュメ・体系書の該当範囲・授業で取り上げた判例等を読むなどして、復習するよう心掛けてください。
・内容上、きりの良いところで確認問題を実施します。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
・期末レポート(100%)で評価します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
・レポート課題において、知識や理解度の確認を問う問題(30%)を出題します
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・レポート課題において、事例問題(70%)を出題します。
- 教科書
Textbooks
・教科書は、特に指定いたしません。
・詳細は、授業の初回の「ガイダンス」動画にて説明します。
・レジュメの配布・動画の配信・授業連絡などは、全てLMSにて行います。
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参考書
References
【体系書等】
・川嶋四郎編『民事執行・保全法入門』(日本評論社、2024)
・野村秀俊ほか『民事執行・保全法』(法律文化社、2021)
・平野哲郎『実践 民事執行法民事保全法〔第3版補訂版〕』(日本評論社、2022)
・和田吉弘『基礎からわかる民事執行・民事保全法〔第3版〕』(弘文堂、2021)
・上原敏夫=長谷部由起子=山本和彦『民事執行・保全法〔第6版〕』(有斐閣、2020)
・中野貞一郎=下村正明『民事執行法〔改訂版〕』(青林書院、2021)
・瀬木比呂志『民事保全法〔新訂第2版〕』(日本評論社、2020)
・関述之『民事保全手続』(きんざい、2018)
【判例解説】
・上原敏夫=長谷部由起子=山本和彦編『民事執行・保全判例百選〔第3版〕』(有斐閣、2020)
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact LMS上の個別メッセージにてお問い合わせください。
- 備考
Other Comments 本講義を受講するにあたって、民法と民事訴訟法の知識があると、理解がより深まります(したがって、民事訴訟法1・2を履修していることが望ましいです。未履修の方は、各自で自習するよう心がけてください)。また、民事執行・保全法1とは連続性があるため、民事執行・保全法1を受講していることが望ましいです。
なお、本講義は対面ではなくオンデマンド配信の形式で実施します。