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学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
11004
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
ローマ法2
(近世・近代のローマ法)
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
担任者名
Instructor
粟辻 悠
曜限
Day/Period
火3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

「ローマ法」という科目名を目にして、どんな印象を持っただろうか。イタリアのローマ市限定とは、また随分と狭い領域の外国法が教えられているものだ、と感じたかもしれない。

確かにこの講義が対象とする「ローマ法」も、元来はごく小さい集団の法でしかなかった―紀元前8世紀と伝えられる、古代ローマ建国の当初においては。
つまり「ローマ法」の「ローマ」は現代イタリアの一都市を指すのではなく、遥か古代に端を発する歴史的な意味でのローマを指す。
しかしそうすると、それほどまでに古い来歴の法をなぜ学ぶのか、という新たな疑問が生じるだろう。
現代日本の法学部にこうして辿り着くまでの「ローマ法」の長い物語を伝えながら、その疑問への答えを模索していくのがこの科目の目的である。

「ローマ法2」では、特に近世・近代を扱う。古代に生まれた「ローマ法」は、様々な学問的展開を経て、この時期にはそれと似て非なる存在となっていた。「ローマ法1」で扱う古代及び中世からの連続性にも十分に目配りしながら、古代ローマ人がおそらく想像もしなかったであろう形で「ローマ法」が現代世界へと手渡されていったその道程を、歴史的に紐解いていきたい。

*なお、「ローマ法1」の受講は前提としないので、古代及び中世に関する内容もダイジェスト的に取り扱う。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(法学部)
1.知識・技能
  (2)概念や理論に関する知識
  (3)歴史や思想に関する知識
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  制度の正確な理解に基づいて問題状況を客観的に説明する力

到達目標 / Course Objectives

1.ローマ法の歴史的な意義について学修する。
2.各時代におけるローマ法(学)の特徴を学修する。
3.法の背景にある歴史的な展開を考察する作法を習得する。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回 ローマ法とは何か?
第2回 歴史的な蓄積(1):古代ローマ法
第3回 歴史的な蓄積(2):中世ローマ法
第4回 中世から近世へ(1):人文主義とローマ法
第5回 中世から近世へ(2):ローマ法継受の開始
第6回 近世のローマ法(1):ローマ法継受の展開
第7回 近世のローマ法(2):近世自然法論とローマ法
第8回 折り返し地点:法実務におけるローマ法
第9回 近世から近代へ(1):変革の時代におけるローマ法
第10回 近世から近代へ(2):法典編纂とローマ法
第11回 近代のローマ法(1):歴史法学派におけるローマ法
第12回 近代のローマ法(2):近代国家の確立とローマ法
第13回 近代のローマ法(3):日本におけるローマ法
第14回 近代から現代へ:ローマ法の学問的再定位
第15回 まとめ

授業時間外学習 / Expected work outside of class

見慣れない、聞き慣れない言葉の多い授業になるため、とりわけ毎回の復習を推奨する。

個別的な知識を暗記するよりも、各回の講義内容を相互に関連付けて、ローマ法の展開における大きな流れ(いわば講義全体の見取り図)を把握することに力を注いでほしい。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)で評価する。
到達度の確認(100%)
*全て持ち込み可の試験であり、知識の暗記量を問うものではない。

履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

1.ローマ法の歴史に関する基礎的な知識が修得できているか。
2.各時代におけるローマ法(学)の特徴が把握できているか。
3.法の歴史を考察する作法が身に付いているか。

教科書
Textbooks

ピーター・スタイン著、屋敷二郎監訳/関良徳・藤本幸二訳  『ローマ法とヨーロッパ』  ミネルヴァ書房  

参考書
References

ウルリッヒ・マンテ著、田中実/瀧澤栄治訳  『ローマ法の歴史』  ミネルヴァ書房  
原田慶吉  『ローマ法[改訂版]』  有斐閣  
船田享二  『ローマ法・全5巻』  岩波書店  

フィードバックの方法
Feedback Method

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

メールアドレス
awatsuji@kansai-u.ac.jp

備考
Other Comments

毎回のレジュメは、事前に関大LMSにアップロードするので、各自ダウンロード・印刷するなどして持参すること。