- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 法
- 時間割コード
Course Code - 11132
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 東南アジアの政治
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 池田 一人
- 曜限
Day/Period - 月5
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
日本にとって東南アジアは歴史的に深いかかわりをもってきた地域です。たとえば、太平洋戦争開戦とともに日本は東南アジアに侵攻し、そのほとんどの国々を占領下におきました。戦争が終わると日本政府による戦後賠償から経済関係が再開され、やがて多くの日本企業が進出して生産拠点をこの地域につくってきました。日本が経済大国となった過程において、東南アジアは欠かすことのできない存在でした。
では、東南アジアから見ると日本はどのように見えるのでしょうか。そもそも「東南アジア」とは外からのくくりであって、多様性が特徴とされるこの地域にその名に応じた一体性がはじめからあったわけではありません。この地域を構成する国々や地方はどのような歴史を歩んできたのでしょうか。東南アジアとしてのまとまりが歴史的なものであるならば、それはいつ、どのような経緯で形成されてきたのでしょうか。
このようなもろもろの疑問を出発点にして、東南アジア近現代の歴史の流れを理解することがこの授業の目的です。そのために、指定の教科書とともに東南アジアに関して歴史学や政治学、経済学、地域研究などの視点で書かれた論文を読み込みます。これによって、卒業論文執筆の基礎となる論文の読み方・論の組み立て方を身に着けることも、この授業の目的としたいと思います。教科書は必須ですので、各自購入してください。学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(法学部)
1.知識・技能
(2)概念や理論に関する知識
(3)歴史や思想に関する知識
2.思考力・判断力・表現力等の能力
規範や歴史的経験によって根拠づけられた説得的な議論を構成する力
到達目標 / Course Objectives
1.東南アジアの近現代史の流れを理解できる。
2.学術論文の読み方の基本を身に着け、自己の論を組み立てることができる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・論文講読と要旨の作成の課題を課し、論文の主張を読み取り的確に要旨を作成する技術を学ぶ
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
授業は教科書の内容に沿った講義を基本として、3回に1回程度、各回テーマに関係する講読論文の検討を行います。あらかじめ設定した問いに答える形で授業を進めます。毎回の授業の終わりに次回テーマに関係する問いを提示するので、その問いを念頭にして教科書の該当範囲と不定期に課す論文を講読し予習します。また不定期に課す論文(4本程度を予定)については要旨をまとめる宿題を課します。この宿題は授業終わりにミニッツペーパーとともに回収します。各回のテーマは以下の通り。
第1回 ガイダンス、序章:「東南アジア」という世界
第2回 第1章:近代以前の伝統国家
第3回 第2章:植民地化による変容
第4回 第3章:植民地ナショナリズム
第5回 第4章:東南アジアにとっての「大東亜戦争」
第6回 第5章:冷戦の東南アジアへの拡大
第7回 第6章:脱植民地化と国家建設
第8回 第7章:ベトナム戦争と東南アジア
第9回 第8章:開発独裁と社会の変容
第10回 第9章:新冷戦と東南アジア
第11回 第10章:ASEANの形成と発展
第12回 第11章:冷戦の終焉による影響
第13回 第12章:独裁体制の崩壊と民主化
第14回 第13章:終わる紛争・終わらない紛争
第15回 到達度の確認テスト授業時間外学習 / Expected work outside of class
第一に、シラバスで指定している教科書範囲と講読論文を前もって読み込み、設定された問いを念頭に内容を把握するように予習すること。論文は教科書の内容13章のいくつかに対応した4本程度の論文を提供するので、各論文についてA4用紙一枚に要旨をまとめ当該授業の際に提出すること。
第二に、授業で考察された問いに対する答えを自分なりにまとまとめて復習すること。学期を通して考察された計13の問いのいずれかは、期末試験の論題の一部となります。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、到達度の確認(筆記による学力確認)と平常成績で総合評価する。
期末試験(50%)、論文要旨(36%)、毎回のミニッツペーパー(14%)。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法の若干の変更がありえます。その際には、授業やインフォメーションシステムを通して伝達します。履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
期末試験(到達度の確認)については、毎回の授業で検討した計13の問いのいずれかを論述問題の一部として出題し、各テーマに関する理解と論の組み立て方を評価します。論文要旨については論文をまとめる力を評価します。毎回のミニッツペーパーで授業参加を評価します。
受講者数などの事情により評価方法の若干の変更はありえます。
- 教科書
Textbooks 中野亜里ほか著 『入門東南アジア現代史(改訂版)』 福村出版
各回のテーマに関係する論文を配布します。
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参考書
References 石井米雄・桜井由躬雄編著 『新版世界各国史5東南アジアⅠ大陸部』 山川出版社、1999年
池端雪浦編著 『新版世界各国史6東南アジアⅡ島嶼部』 山川出版社、1999年
山本信人ほか編著 『東南アジア政治学』 成文堂、1999年
清水一史ほか編著 『東南アジア現代政治入門』 ミネルヴァ書房、2011年
加納啓良 『東大講義東南アジア近現代史』 めこん、2012年
増原綾子他編著 『はじめての東南アジア政治』 有斐閣
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact 関大LMSのメッセージ機能を利用する。もしくは授業前後で対応する。
- 備考
Other Comments 履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。