- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 法
- 時間割コード
Course Code - 11130
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 中国の政治
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 谷川 真一
- 曜限
Day/Period - 月2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
この授業では、中華人民共和国の建国(1949年)から今日に至るまでの中国の政治と国際関係について学びます。
中国は、共産党一党独裁および中央計画経済というソ連型システムの2つの柱を導入し、1956年に社会主義国となりました。しかし、ソ連型システムには欠陥があり、それにどのように対処するかをめぐって毛沢東をはじめとする指導者の間に亀裂が生じます。その結果、1957年から毛沢東時代が終わる1976年まで、中国は反右派闘争、大躍進、文化大革命と続く抑圧と破壊、動乱の時代を迎えます。
毛沢東の死後、鄧小平は1970年代末に「改革開放」をスタートさせ、ソ連型システムの2つの柱のうち中央計画経済を廃止して市場経済を導入します。しかし1980年代は、共産党支配の揺らぎと社会の流動化によって政治不安が生じ、1989年「天安門事件」が発生します。1990年代以降、中国は政治の自由化なき経済発展の時代を迎えます。いわゆる「中国モデル」です。一方、中国経済の急成長は、「集団指導制」など一党支配の制度化によって政治的安定が保たれてきたことに支えられてきました。しかし、2012年に習近平政権が誕生し、中国は再び「個人独裁」の時代を迎えています。
中華人民共和国建国から75年以上過ぎました。1990年前後の「社会主義の終焉」を乗り越え、今やアメリカとともに二大超大国とまで言われるようになった中国の現代史を、政治・国際関係にフォーカスして学んでいきます。学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(法学部)
1.知識・技能
(2)概念や理論に関する知識
(3)歴史や思想に関する知識
2.思考力・判断力・表現力等の能力
規範や歴史的経験によって根拠づけられた説得的な議論を構成する力
到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
中国の「社会主義制度」、「大躍進」「文化大革命」といった世界史的事件、「改革開放」とその政治・社会への影響、1989年「天安門事件」、経済成長の国内・国際的要因、経済成長がもたらした格差問題、「集団指導」と「個人独裁」、日中関係、米中関係などについて基本的理解を得ること。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
「隣の大国」中国について、メディアの情報に直ちに左右されるのではなく、歴史的・客観的な視点から見る目を養うこと。
③主体的な態度の観点
授業を通じて、参考書以外の本や論文を読んだり、中国関係のニュースに関心を持ったりしてほしい。そして、授業中に積極的に質問をしてください。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生によるコメントペーパーの作成
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
授業は以下のように進める予定:
1)中国革命
2)農村革命
3)都市革命
4)社会主義経済
5)党国家システム
6)自由化と反動
7)大躍進
8)文化大革命
9)鄧小平の改革開放
10)1989年北京学生運動
11)ポスト鄧小平時代
12)習近平時代
13)米中超大国関係
14)中国の台頭と日中関係
15)中国共産党一党支配の行方授業時間外学習 / Expected work outside of class
参考書を読んで予習・復習すること。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
参加(授業中のディスカッション、コメントペーパーなどを含む):30%
レポートorテイクホーム試験:70%基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
上記「到達目標①」の内容についての理解度。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
中国について歴史的・客観的な視点から考える力が身に付いているかどうか。
③主体的な態度の観点
図書館などを利用して、独自に本や論文を読み、主体的に知識を吸収しているかどうか(インターネット情報の利用も可だが、それのみに頼ることや無批判な利用は避けること)。また、授業中に積極的に質問やコメントを行っているかどうか。
- 教科書
Textbooks アンドリュー・G・ウォルダー(谷川真一訳) 『脱線した革命ーー毛沢東時代の中国』 ミネルヴァ書房、2024年 978-4623090617
-
参考書
References 石川禎浩 『中国共産党、その百年』 筑摩選書 9784480017338
高橋伸夫 『中国共産党の歴史』 慶應義塾大学出版会 978-4766427547
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
月曜日(事前にアポ必要)
その他
Email: tanigawa@port.kobe-u.ac.jp
- 備考
Other Comments