- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 法
- 時間割コード
Course Code - 11152
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 社会学概論1
(社会学の基礎理論) - 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 小西 秀樹
- 曜限
Day/Period - 月5
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
社会学は、社会、組織における人間行動の理解をめざす学問であり、人びとの政治行動、とりわけ政治権力の分析も重要なテーマとしてきた。大衆民主主義の時代が到来し、社会学の一部門として政治社会学が発展してきたのである。この授業では、人と集団の政治行動、公共政策決定の社会的基礎の解明、すなわち政治現象の社会学的理解のための理論を概説する。具体的には、現代日本における社会階層の問題(いわゆる「格差問題」)をとりあげ、政治の実際を条件づけている社会構造の特徴を考察する。政治社会学の観点に立つことで、より身近で切実な日常生活の問題として政治を認識し、主体的な学びを深めることができるであろう。
学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(法学部)
1.知識・技能
(1)制度に関する体系的知識
(2)概念や理論に関する知識
2.思考力・判断力・表現力等の能力
制度の正確な理解に基づいて問題状況を客観的に説明する力
到達目標 / Course Objectives
全体として、現代日本における社会構造と政治現象の関係性を考察する力を養うことが到達目標である。
①知識・技能の観点
政治現象を考察するうえで必要となる社会学の基礎的な理論を修得すること。授業で扱う現代日本の政治社会におけるできごとについて、事実の流れを正確に理解すること。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
現代日本における政治社会のできごと、特徴について、社会学的論点を発見して整理し、それらを正確な事実認識にもとづく、論理的な文章に仕上げる力を養うこと。
③主体的な態度の観点
社会学の仮説、さらには政治社会の課題と展望について、自身の見解をまとめる思考力、その見解をも批判的に検証する多角的な思考力を養うこと。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
授業内容は1回完結ではなく、出来事などをつなぎあわせながら、例えば1つの論点でも複数回にわたって解説する。したがって各項目については講義の進展にあわせて若干の変動があり得る。また、授業で配布するプリントのタイトルや小見出しは、以下に示したものと異なる場合がある。
第1回 導入:社会階層と政治
第2回 社会の形成と本質
第3回 政治社会学の方法(1)--- 大衆社会
第4回 政治社会学の方法(2)--- 社会構造と政治
第5回 政治社会学の方法(3)--- 民主主義の社会的条件
第6回 現代日本の政治と社会階層(1)--- 階級と階層
第7回 現代日本の政治と社会階層(2)--- 産業化と社会階層
第8回 現代日本の政治と社会階層(3)--- 社会階層と政治過程
第9回 現代日本の政治と社会階層(4)--- 社会移動の実際
第10回 現代日本の政治と社会階層(5)--- 戦後民主化と高度経済成長
第11回 現代日本の政治と社会階層(6)--- 経済低成長と改革政治
第12回 現代日本の政治と社会階層(7)--- 中流意識
第13回 現代日本の政治と社会階層(8)--- 新中間階層
第14回 現代日本の政治と社会階層(9)--- 不公平感と無党派層
第15回 総括:社会階層と現代日本政治の展望授業時間外学習 / Expected work outside of class
毎回配布するプリント等をもとに、授業内容を再確認し、用語の整理はもちろん、論点ごとの文章化を細かくおこなっておく必要がある。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
定期試験(70%)、授業時間内の小レポート(30%)。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
政治分析にかかわる社会学の基礎的な理論を修得し、それをもとに現代日本における社会構造と政治現象の関係性を理解しているかどうかを成績評価の中心的基準とする(授業内容をふまえていることが大前提である)。授業時間内に実施する小レポートの評価は記載内容に対するものであり、提出したこと自体に対するものではない。
①知識・技能の観点
政治現象を考察するうえで必要となる社会学の基礎的な理論について理解できているか。授業で扱う現代日本の政治社会におけるできごとについて、事実の流れを正確に理解できているか。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
現代日本における政治社会のできごと、特徴について、社会学的論点を発見して整理し、それらを正確な事実認識にもとづく、論理的な文章に仕上げることができているか。
③主体的な態度の観点
授業で扱う社会学の仮説、さらには政治社会の課題と展望について、自身の見解をまとめ、その見解をも批判的に検証する多角的な思考ができているか。
- 教科書
Textbooks
指定しない。主要文献は適宜指示する。授業は、毎回配布するプリントをもとに進める。プリントは教室で配布するとともに、LMSにも原則として掲出する。
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参考書
References
間場寿一編(2000)『講座社会学 9 政治』東京大学出版会。
新睦人編(2006)『新しい社会学のあゆみ』有斐閣。
今田高俊(1989)『社会階層と政治』東京大学出版会。
岩田正美(2017)『貧困の戦後史』筑摩書房。
NHKスペシャル取材班(2023)『中流危機』講談社。
大澤真幸(2019)『社会学史』講談社。
奥井智之(2010)『社会学の歴史』東京大学出版会。
駒村康平(2015)『中間層消滅』KADOKAWA。
数土直紀編(2015)『社会意識からみた日本』有斐閣。
竹中佳彦ほか編(2021)『現代日本のエリートの平等観』明石書店。
富永健一(1995)『社会学講義』中央公論新社。
原純輔・盛山和夫(1999)『社会階層』東京大学出版会。
本間康平ほか編(1988)『社会学概論(新版)』有斐閣。
- フィードバックの方法
Feedback Method 授業時間内の小レポートについて、返却はしないが、受講生の主体的な取り組みに資するよう、文章作成方法、評価基準などを適宜説明する。教室、LMSで寄せられた質問についても適宜(教室で全受講生に対しておこなったほうがよい場合は授業時間内に復習として)説明する。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact 教室での質問のほか、LMSのメッセージ機能も利用可とする。オフィスアワーを設ける(原則,事前予約制。曜日、時限は開講時に説明する)予定である。
- 備考
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