2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
法/政策
時間割コード
Course Code
11033
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
租税法1
(総論)
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
1
担任者名
Instructor
浦東 久男
曜限
Day/Period
水1
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

テーマ〔総論〕 
 税金は私たちの日常生活と密接な関係があります。この講義は、租税法総論とともに相続税法、所得税法について講義を行います。
租税法の考え方・基本的しくみを理解することを到達目標にして行います。民法など私法関係が租税法の適用の前提となっていることを知ってください。
また、今後わが国では人口が減少していくことや経済が国際化することを前提として、どのように税制が変化していくかを考えてもらいたいと思います。そのために、明治時代以来の所得税法の歴史についても取り上げます。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(法学部)
1.知識・技能
  (1)制度に関する体系的知識
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  制度の正確な理解に基づいて問題状況を客観的に説明する力
  規範や歴史的経験によって根拠づけられた説得的な議論を構成する力

到達目標 / Course Objectives

この講義は、租税法総論とともに相続税法、所得税法について講義を行います。
①知識面では、租税法の考え方・基本的しくみを理解することを到達目標にして行います。相続税法の仕組み(納税義務者・課税対象となる財産・税額計算の仕組み)を知る。所得税法の仕組み(課税対象となる各種所得・所得控除・累進税率)を知る。
②思考力・判断力の面では、相続税が課税される事例を考えて、それに相続税法の課税ルールがどのように適用されるのかを理解する。所得税についても同様。
③主体的学習という面では、自分の身の回りに事案に当てはめて税負担を考えてみるということ。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

各回、教科書とする租税判例百選掲載の判例などの判例裁決例により説明を行う。各回の判例は第1回目に示す。
第1回  導入 この科目の説明 〜わが国の税制を概観するとともに基本原則(租税法律主義)について考える〜 
第2回  租税法の体系と構造(税法の法源)・租税法の解釈と適用・租税回避と「事実認定による否認」 
第3回  相続税法(1) 納税者義務者と課税対象財産:民法と税法の関係を考える。 
第4回  相続税法(2) 税額計算のしくみ:遺産取得税とはどんな仕組みか、租税の中立性 
第5回  相続税法(3) 財産評価(路線価方式と倍率方式)  、相続税と贈与税との関係(相続時精算課税)
第6回  租税手続法 「確定」手続と強制徴収〜滞納処分   
第7回  所得税法(1) 所得課税の基礎、法人税と所得税の関係、日本の所得税法の歴史について(明治期、大正期)
第8回  所得税法(2) 各種所得(1)事業所得と給与所得、昭和期の所得税法について
第9回  所得税法(3) 各種所得(2)金融関係の所得、年金課税、分離課税とは何か   
第10回  所得税法(4) 各種所得(3)譲渡所得 土地、株式の譲渡による所得
第11回  所得税法(5) 所得控除(配偶者控除、扶養控除など) 
第12回  所得税法(6) 損益通算、累進課税 
第13回  納税と徴収 納税義務の確定と納付 〜確定申告と源泉徴収〜 
第14回  租税争訟法 課税処分と争訟手続 (更正処分を争うにはどうするか) 
第15回  まとめ

授業時間外学習 / Expected work outside of class

1 教科書による通常の予習
2 授業のノートと教科書による復習
3 民法、行政法など他の科目についての自習
4 授業の中で生じた疑問の解明
5 授業中に出題した問に対して、その解答を考えて、問題と解答を自分のノートに書きとめておく(原則として、提出は求めない)。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績と平常成績で総合評価する。
定期試験(筆記試験)の成績と平常試験(小テスト・レポート)で総合評価します。おおむね定期試験(筆記試験)(60%)と小テスト・レポート(40%)という比率で評価します。小テスト及びレポートともに、関大LMSを通じて提示します。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

非常に良くできている場合、秀。よくできている場合、優。目標を達成することができている場合、良、可。
①知識の観点では、専門用語・基本的な概念の理解、制度の目的を理解しているか(50%)
②思考力、判断力の観点では、具体的な事例を想定してそれに他愛して渇税用件のルールがどのようにてきようされるのか(35%)
③その他、授業中に取り上げた関連する法分野について理解しているか(15%)

教科書
Textbooks

清永敬次  『税法(新装版)』  (ミネルヴァ書房)  978-4623065738
中里  実、佐藤  英明、  増井  良啓、渋谷 雅弘編著  『租税判例百選(第7版)』  (有斐閣)  978-4641115538

授業は、教科書の対応するページの記載内容を講義する形式で行う。

参考書
References

河本光博編著  『図説日本の税制(令和5年度版)  (財経詳報社)  978-4881779071
八ツ尾順一  『図解・租税法ノート(十五訂版)』  (清文社)  978-4433739249
岡村忠生・酒井貴子・田中晶国  『租税法〔第3版〕』  (有斐閣)  978-4641221802
三木 義一 編著  『よくわかる税法入門  第19版』  (有斐閣)  978-4641281578
岡村  忠生、渡辺  徹也、  高橋  祐介  『ベーシック税法(第7版)』  (有斐閣)  978-4641124899
高谷  知佳  (編集),  小石川  裕介  (編集)  『日本法史から何がみえるか  --  法と秩序の歴史を学ぶ』  (有斐閣)  978-4641125971

民法や憲法の条文を確認することがよくある。各自、六法を持参すること。

フィードバックの方法
Feedback Method

授業中に小テストを実施した場合には、解答例を示すなどフィードバックする。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

授業の前後。連絡方法を授業中に説明する。
関大LMSのメッセージ機能を使って問い合わせて下さい。
それが利用できない場合には、「租税法1講義に関する質問」などというタイトルをつけて電子メールをお送りください。アドレスは、t080121@kansai-u.ac.jpです。

備考
Other Comments

履修者数により、試験に関して変更する場合があります。