2025 年度の講義概要のデータベースを検索します。カリキュラムツリーへのリンク
学部・研究科
Faculty/Graduate School
時間割コード
Course Code
11055
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
民法7
(親族)
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
2
担任者名
Instructor
白須 真理子
曜限
Day/Period
木3
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

 本講義では、民法の第四編「親族」について学びます。いわゆる「親族法」と呼ばれる分野です。親族法は、夫婦関係や親子関係がどのように定まるか、またそれらの者の間ではどのような法律関係が生じるかといった、人の身分関係を規律しています。身分関係は、意思によって生じるもの(たとえば、婚姻)もあれば、意思によらずして定まるもの(たとえば、判例によれば、母子関係)もあります。望むと望まざるとにかかわらず、すべての人は親族法上のある身分を有しており、その身分に基づいて、対内的にも対外的にも一定の権利や義務を有しています。
 現代において、生殖補助医療技術は進歩し続け、一方で不妊に悩む多くの人に希望を与えていますが、他方で、法律的には、誰と誰を親子として認めるべきなのか判断の難しい状況があります。このような医療技術を用いれば、同性カップルや独身者も(遺伝的つながりのある)子を持つことができますが、それは認められるべきでしょうか。認めるべきでないとすれば、なぜでしょうか。2013年には、最高裁は、性同一性障害者であった元女性と婚姻した女性が、第三者により提供された精子を用いてもうけた子を、この夫婦の子として認める判断を示しています。要するに、男女関係も、親子関係も、民法制定時には想定されていなかった形を見せ始めています。
 2022年12月に親子法制の大きな改正があったほか、2024年5月には、離婚後の親権関係等を改正する法律が成立しました。本講義では、法改正に至った背景や法制審議会における議論も紹介します。

学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy

(法学部)
1.知識・技能
  (1)制度に関する体系的知識
  (2)概念や理論に関する知識
2.思考力・判断力・表現力等の能力
  制度の正確な理解に基づいて問題状況を客観的に説明する力
  規範や歴史的経験によって根拠づけられた説得的な議論を構成する力

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・親族法に関する基本的な理論とその問題点について理解する。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・解釈上の問題点について、学説および判例の立場で考えることができる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

1.親族法とは 
2.男女―婚姻の成立 
3.男女―婚姻の効力 
4.男女―内縁・自由結合 
5.男女―離婚の成立 
6.男女―離婚の効果 
7.親子―嫡出子 
8.親子―認知 
9.親子―養子 
10.親子―生殖補助医療 
11.親権(1) 
12.親権(2)・未成年後見 
13.後見・保佐・補助 
14.扶養 
15.まとめ

授業時間外学習 / Expected work outside of class

授業計画にしたがい、教科書の該当頁を読んできてください。また、必要に応じて、追加的に予習箇所を指示することがあります。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験(筆記試験)の成績で評価する。
成績評価割合:定期試験(筆記試験)で評価します(100%)。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
・基礎的な概念や用語の定義・内容を問う設問
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・学説および判例を捉える視点に関する論述問題

教科書
Textbooks

松川正毅    『民法 親族・相続〔第8版〕』  (有斐閣・2025年)    ISBN  978-4-641-22243-4

※2025年4月2日に、教科書情報を更新しました。
更新前には、同じ教科書の第7版を指定していましたが、このたび第8版が発刊されましたので、第8版を使用したいと思います。
なお、最新情報はレジュメで補足しますので、すでに第7版をお持ちの方は、第7版をご利用いただいても構いません(改めて第8版をご購入いただく必要はありません)。

参考書
References

大村敦志  =沖野眞巳編  『民法判例百選Ⅲ 親族・相続〔第3版〕』  (有斐閣・2022年)  ISBN 978-4-641-11564-4

フィードバックの方法
Feedback Method

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

関大LMSのメッセージ機能を使ってご連絡ください。

備考
Other Comments

六法は、最新のものを毎回持参してください。