- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 経/商/社/ビ/シ/環/化
- 時間割コード
Course Code - 00817
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 自然地理学を学ぶ
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- A
- 担任者名
Instructor - 水野 一晴
- 曜限
Day/Period - 水2
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
1~7万年前の最終氷期以降の気候変動が日本における我々の生活や自然にどのように関わっているのか?、その最終氷期以降の気候変動はアフリカなどの世界の自然にどのように関わっているのか?近年の温暖化は世界の氷河や植生分布をどのように変化させているのか?、環境変化は高山や砂漠などの厳しい自然や生態、住民生活や社会にどのような影響をもたらすのか?、海外調査はなぜおもしろく、人生を有意義にさせるのか?について、そのつど地図帳を使用しながら考え、理解を深める。地図帳の見方を学んで、地図帳から世界や日本の情報をどのように手に入れるかを学ぶ。
[注意事項]
・高校や中学で使用した地図帳(持っていない人は「教科書」欄にある帝国書院か二宮書店の地図帳をアマゾン等で購入すること)を教科書として使用するため、毎授業時に持参すること。持参しない人は受講を認めないし、単位も出しません。
・特別な事情で事前に教員の許可を得ていない限り、授業時間中でのノートパソコン、Iパッド、スマホ、携帯電話等の使用を禁止します。使用する場合は退室してください。障害等で鉛筆やペンでノートを取ることができない人は最初の授業時に相談すること。
・私語が目立つ人はその時点で退室、およびそれ以降の受講を認めません。
・遅刻が目立つ人は以後受講を認めません。到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
日本や世界の気候変動と自然の変化、その自然と社会の関係を理解できるようになる。地図帳の見方を習得し、地図帳から世界や日本の情報が得られるようになる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
世界の興味深い事象を理解できるようになる。
③主体的な態度の観点
自らの学びに責任を持ち、世界の様々な問題に主体的に取り組むことができる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
以下の4つの課題に関し、1課題あたり2~4コマの授業をする予定である。
1.1~7万年前の最終氷期が現在の我々の生活環境(地形や動・植物分布)にどのようにかかわっているか?
例・新宿に古くから高層ビルが集中し、渋谷、品川、上野に少ないのはなぜか?
・大阪駅が階段の多いのはなぜか?
・東京湾のコンビナートはなぜ東京寄りにはなく、千葉県の房総半島側にあるのか?
・JRの目黒や金山、千種の駅が地下にあるのはなぜか?
・江戸城、名古屋城、大阪城、熊本城はどのような共通する地形に立地するのか?
・大阪城は大阪冬の陣でまったく陥落させられなかったのはなぜか?
*ヒント:すべて最終氷期の「氷河」が関係しています*
2.最終氷期は、世界の自然にどのように関わっているのか?(海面変化、動物分布、森林限界、氷河地形)
例・気候変動とともにどのように海面は変化したのか?
・なぜ、北海道と本州では生息する動物が異なり、また北海道の動物のほうが体がでかいのか(ヒグマとツキノワグマなど)?
・なぜ、日本には高等植物が5000~6000種あるのに、中・北部ヨーロッパには2000種しかないのか(イギリス1600種、フィンランド1100種、高尾山1300種)?
・なぜ、岩手県の早池峰山では世界でここにしか生育していない固有種のハヤチネウスユキソウ(ヨーロッパのエーデルワイスに似た植物)があるのか?
・現在サハラ砂漠にある洞窟に、なぜカバやゾウ、キリンの壁画が描かれているのか?
・同じ大型類人猿でも、なぜ東南アジアのオランウータンは樹上生活を送るのに、アフリカのゴリラやチンパンジーは地上生活を送るのか?
・アフリカ中部に生息する同じ大型類人猿でも、チンパンジーは凶暴で、ボノボが平和的なのはなぜか?
*ヒント:すべて最終氷期の「氷河」が関係しています*
3.近年の地球温暖化が高山(ケニア山、キリマンジャロ、アンデス)の氷河や植生にどのように関わり、それらが地域住民の生活にどのように影響を与えているのか?(熱帯高山)
例・地球温暖化によって、氷河を有するアフリカの三つの高山(キリマンジャロ、ケニア山、ルウェンゾリ山地)の氷河はどのように消えかかっているのか?
・10年後にはアフリカの高山から氷河が消え、なぜ、現在どんどん植物が山を登っているのか?
・ケニア山の地元住民たちが利用している山麓の湧き水は、どこから、何年かかってやって来ているのか?
・キリマンジャロの氷河はどのように変化しているのか?
・キリマンジャロのキャンプサイトに流れる河川が近い将来枯渇するのはなぜか?
4.近年の環境変化はナミブ砂漠の植生や動物、人間生活とどのような関わりがあるか?(ナミビア、ナミブ砂漠)
例・ナミブ砂漠はどうやってできたのか?
・ナミブ砂漠は砂漠なのになぜ動植物が生育できるのか?
・ナミブ砂漠に生きる動・植物の特徴は?
・ナミブ砂漠の涸れ川にたまに発生する洪水の役割は何か?
・ナミブ砂漠に住む砂漠ゾウはどうやって生き、またゾウが植生や住民生活に与える影響はいかなるものか?
・砂漠に住む人々は何を食べ、どうやって現金収入を得るのか?授業時間外学習 / Expected work outside of class
・授業ごとに復習をし、そのときに疑問が出てきたときは、授業中や授業後に質問してください。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
・最終授業での小テスト(70%)*、授業参加度**(30%)
*小テストは、鉛筆かペンでの直筆ノートと授業時の配布プリント、地図帳のみ持ち込み可。ノートのコピーやPCなどでタイピングしたプリントアウトは持ち込み不可。障害等で鉛筆やペンでノートを取ることができない人は最初の授業時に相談してください。
教科書である地図帳を持参しない人は受講を認めません(単位を出しません)。
**毎授業において、ミニッツペーパーを配布し、授業内容について質問やコメントを記入してもらいます。
履修者数が多数になった場合には、成績評価方法を「定期試験(16週目)」に変更することがあります。
成績評価方法が変更になった場合は、インフォメーションシステム等で連絡します。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
①知識・技能の観点
日本や世界の気候変動と自然の変化、その自然と社会の関係を理解できたかどうか。地図帳を適切に活用し、そこから必要な情報を得ることができたかどうか。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
世界の興味深い事象を理解できるように取り組むことができたかどうか。
③主体的な態度の観点
自らの学びに責任を持ち、世界の様々な問題に主体的に取り組むことができたかどうか。
- 教科書
Textbooks 帝国書院編集部編 『新詳高等地図』* 帝国書院 978-4807166923
二宮書店編集部編 『高等地図帳』* 二宮書店 978-4817605207
*上記の2冊に類似する地図帳や、 高校や中学で使用した地図帳(帝国書院、二宮書店、東京書籍)で、世界の気候区や海流、植生、土壌、気温と降水量、気圧と風向の図が掲載されているものに限る。持っていない人は、上記教科書のどちらかをアマゾン等で購入すること。
平凡社や昭文社発行の、地図しか載っていない地図帳は不可。
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参考書
References 水野一晴 『気候変動で読む地球史-限界地帯の自然と植生から-』 (NHKブックス、NHK出版) 978-4-14-091240-9
水野一晴 『世界がわかる地理学入門-気候・地形・動植物と人間生活-』 (ちくま新書、筑摩書房) 978-4-480-07125-5
水野一晴 『自然のしくみがわかる地理学入門』 (角川ソフィア文庫、KADOKAWA) 978-4-04-400647-1
水野一晴 『自然のしくみがわかる地理学入門』 (ベレ出版) 978-4-86064-430-7
水野一晴 『世界と日本の地理の謎を解く』 (PHP新書、PHP研究所) 978-4-569-84948-5
水野一晴 『地理学者、発見と出会いを求めて世界を行く!』 (ちくま文庫、筑摩書房) 978-4-480-43805-8
- フィードバックの方法
Feedback Method ・ミニッツペーパーの内容について翌週にコメントします。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact オフィスアワー
・授業の前後に対応します。
・メールで対応します。
- 備考
Other Comments ・高校や中学で使用した地図帳を毎授業時に持参してください(持参しない人は受講を認めないし、単位を出しません)。
・特別な事情で事前に教員の許可を得ていない限り、授業時間中でのノートパソコン、Iパッド、スマホ、携帯電話等の使用を禁止します。使用する場合は退室してください。
・私語が目立つ人や頻繁に遅刻する人はその時点で退室、およびそれ以降の受講を認めません。