- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 経/商/社/ビ/シ/環/化
- 時間割コード
Course Code - 00752
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 聖典と宗教思想
- 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 秋/2
- B
- 担任者名
Instructor - 手島 勲矢
- 曜限
Day/Period - 金4
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
世界の諸文明、それぞれの文明の根幹には、古代からの文字の伝統があります。中でも、一神教に分類されるユダヤ教・キリスト教・イスラームは、同じ一つの神を仰いでいるだけでなく、その中心で神の文字テキストを崇めていることからBook Religionとも呼ばれています。この授業では、聖典の言語や文字の宗教的起源について、聖典の語る法律や法則について、どのように考えたらいいのか?それは、宗教哲学や人類進化の観点から、どのように説明できるのか?聖典の宗教戒律や倫理的な価値観を守ろうする人間の心と思考には、どういう問題に直面するのか?これらの問いを問いながら、本講義は、「言語」「法律」「心」の三つの視点から、聖典と宗教思想の関係を考察します。
到達目標 / Course Objectives
人類の言語と文字の登場、思考の象徴としての文法と聖典宗教、一神教と多神教の思考の差異、法思想・社会秩序をめぐる宗教と哲学の言葉の違い、および各テーマの用語・人名・特殊概念についての基礎的理解。
授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・フィールドワーク
・読書課題を通じての、テーマの自己探究を考えています。
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
第1回 導入(1):聖典宗教:神の言語と文字テキスト
第2回 導入(2):人間の言語の謎:M.ミューラーの宗教学
第3回 聖典と言語(1):サピエンスの認識革命とネアンデルタール人
第4回 聖典と言語(2):洞窟絵画と言語:名前と文字の起源
第5回 聖典と言語(3):人称と文法:神々の名前:普通名詞と固有名詞
第6回 聖典と言語(4):プラトンの洞窟の比喩と聖書のバベルの塔:なぜコミュニケーションは難しいのか?
第7回 聖典と法(1):聖典は古代の法:神話と世界の秩序
第8回 聖典と法(2):神の支配:応報思想の褒美と罰則ートーラーとクルアーンの法学思考
第9回 聖典と法(3):法と共同体:スピノザの自然法
第10回 聖典と法(4):善悪の所在:トーラーの二つの愛の命令:善きサマリア人の喩え
第11回 聖典と心(1):大乗仏教とアビダルマ:「自己」を島とせよ、「法」を島とせよ
第12回 聖典と心(2)禅の言葉と行為:公案のブッダの言葉
第13回 聖典と心(3)円の思考:西田幾多郎の純粋経験
第14回 聖典と心(4)楕円の思想:内村鑑三とA.J.ヘシェル
第15回 期末まとめ:語彙・論述クイズと総括授業時間外学習 / Expected work outside of class
授業の中で紹介した参考文献を手がかりに、各授業で提起される問題について自己の意見を形成することを期待する。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
ミニッツペーパー(30%)課題レポート(40%)語彙・論述クイズ(30%)の総合評価。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
聖典宗教および各テーマの基礎的な用語・概念の理解(語彙・論述クイズ)。各テーマの分析的理解と批判と想像力(ミニッツペーパー)。および現象と言葉に対する分析力・内省・感受性(課題レポート)。
- 教科書
Textbooks
毎回、プリントを配ります。
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参考書
References ユヴァル・ノア・ハラリ サピエンス全史(上・下) 河出書房新社
村岡 晋一 対話の哲学 講談社選書メチエ
竹村牧男 インド仏教の歴史 講談社学術文庫
参考文献は授業時に指示します。
- フィードバックの方法
Feedback Method
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact
- 備考
Other Comments 講義では、宗教の言葉と科学論理の間の問題把握に力点を置きます。授業計画は進捗状況で一部見直して変更する可能性があります。*コロナの状況次第では、リモート授業になる可能性もあります。