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学部・研究科
Faculty/Graduate School
経/商/社/ビ/シ/環/化
時間割コード
Course Code
00502
科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle
哲学を学ぶ
授業形態/単位
Term/Credits
クラス
Class
/2
B
担任者名
Instructor
鷲原 知宏
曜限
Day/Period
木1
授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives

授業種別 / Teaching Types

講義(対面型)

言語 / Language

日本語(Japanese)

授業概要 / Course Description

【テーマ】哲学は何を根本的に問題にしているのか。
〈哲学のはじまりといま。〉古代ギリシアでは、「ある/存在する」が驚きをもって捉えられ、そこから哲学がはじまりました。中世では、キリスト教神学と融合し、近代では当時の科学の基礎づけの役割を担いました。「あるとはどういうことか。」、「なぜ、あるのか。」を問うこと(存在論)からはじまった哲学は、近代になって、「知るとはどういうことか。」、「なぜ、私たちは知ることができるのか。」を問うこと(認識論)へとシフトします。私たちが知ることのできるものだけが、あると言えるので、そこでも「ある」ということが問われています。哲学は、「ある」と「私たち」を問題にしているといえるでしょう。
〈現代の私たち。〉現代の私たちを取り巻く状況は複雑化し、問題も多様化しています。そのようななかで、私たちは、自分自身に問いを投げかけることがあります。「なにをすればいいのか」、「どのようにすればいいのか」、そして、「私とは何か?」。私たちは自分自身を問いながら存在しています。自分にとっていちばん問題なのは、自分の存在であるといえるでしょう。
〈ハイデガーの存在論。〉20世紀のドイツ人哲学者マルティン・ハイデガーは、私たちの存在(在り方)をとおして、「ある/存在する」を問いました。彼の哲学の基本姿勢は、存在との関わりのなかでの人間の在り方を問うことでした。ハイデガー哲学が根本において問題にしているのは、存在を問うという人間の在り方であり、その在り方とはどのようなものであるのかということでした。また、彼は自分の哲学(存在論)でもって、西洋哲学の歴史を批判し、当時のヨーロッパ社会が直面していた問題に答えようとしました。
本科目では、ハイデガーの哲学を手がかりにして、哲学は何を根本的に問題にしているのかを受講者とともに考えます。難解な専門用語はできるかぎり使わずに、分かりやすいことばで説明することを心がけます。

到達目標 / Course Objectives

①知識・技能の観点
・哲学の基礎知識(用語・概念)を理解することができる。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・哲学的な仕方で問題を立てる(一つの問題を様々な視点・角度から問う)ことができる。
・哲学の思考法で問題を探求する(一つの問題を反復して問う)ことができる。
③主体的な態度の観点
・自らが立てた問題に、哲学的思考で取り組むことができる。

授業手法 / Teaching Methods

・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック

授業計画
Course Content

授業計画 / Course Content

第1回  「ある/存在する」とはどういうことか。
第2回  私たちは「ある/存在する」ということを分かっているのか。
第3回  私たちは何をある(存在する)と言っているのか。
第4回  なぜ、「ある/存在する」が問われなければならないのか。
第5回  私たちは存在をどのようにして問えばよいのか。
第6回  私が、私自身に、私自身の存在を問うことはできるのか。
第7回  私たちは、「自分が存在する」ということをどこから(何によって)分かっているのか。
第8回  「私がある」と「私である」は同じ「ある」なのか。
第9回  私と私以外(自己と他者)を区別できるのはどうしてか。
第10回  私たちにとって「死」とは何であるのか。
第11回  私たちはどんなときに本当の自分の存在に気づくのか。
第12回  時代を特徴づける気分があるとするならば、私たちの時代の気分とは何か。
第13回  私たちは自然とどのように関わっているのか。
第14回  私たちは科学技術とどのように向き合えばよいのか。
第15回  哲学は何を根本的に問題にしているのか。

授業時間外学習 / Expected work outside of class

・事前に授業資料に目を通し、分からない用語や疑問点があれば、調べる。
・授業中に提示した項目、人名、キーワードなどで、興味、関心をひかれたものがあれば、更に調べる。
・授業では、ハイデガーの主著『存在と時間』をとり上げるので、邦訳本に目を通す。
・授業で紹介した思想家の著作で興味、関心のあるものを読む。
・各回の授業テーマに関連する資料、文献などを探して、読む。

成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria

方法 / Grading Policies

定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
期末レポート(55%)、授業レポート(45%)。
各回の授業テーマにそったレポートの提出を求めます。
期末には、まとめのレポートの提出を求めます。

基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy

①知識・技能の観点
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・授業レポート(45%)
③主体的な態度の観点
・期末レポート(55%)

教科書
Textbooks


LMSを使って、事前に各回の授業資料を配布します。各自で資料をダウンロードまたはプリントアウトしてください。

参考書
References


授業時に適宜指示します。

フィードバックの方法
Feedback Method

毎回の授業で実施した授業レポートについては、次回授業時にコメントおよび質問への応答をします。

担任者への問合せ方法
Instructor Contact

質問など担任者への連絡は、LMSのメッセージ機能を利用してください。

備考
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