- 学部・研究科
Faculty/Graduate School - 総情
- 時間割コード
Course Code - 70448
- 科目名
Course title
サブテーマ
Subtitle - 経営行動分析
<S> - 授業形態/単位
Term/Credits - クラス
Class -
- 春/2
- 担任者名
Instructor - 中尾 悠利子
- 曜限
Day/Period - 金3
- 授業概要
Course Description
到達目標
Course Objectives -
授業種別 / Teaching Types
講義(対面型)
言語 / Language
日本語(Japanese)
授業概要 / Course Description
経営行動を学ぶために最も重要なことは、企業に所属する人がいかに行動し、モノが流れているかを理解することである。そのため、本講義では、経営行動を構成する要素を理解することを体系立てて学ぶ。おもに人やモノを規律立てる鍵となるお金の流れに注目する。お金は企業の血液のようなもので、お金が回らなければ企業は活動できない。しかも単に回るだけでなく、投下した資本を回収して利益が上がるようにしないと、企業活動を継続することはできない。このような規律は自然に出来上がるものではなく、人為的に創り出す必要がある。それが管理である。そして、企業が大きくなればなるほど、レベルの高いシステムが必要となる。その中心としての仕組みである経営行動を理解することを目的とする。また、企業の長期的リスク管理やESG(環境・社会・ガバナンス)に関わる経営行動の視座も身につけることを目標とする。
学位授与方針との関係 / Related Diploma Policy
(総合情報学部)
1.知識・技能
2.思考力・判断力・表現力等の能力
到達目標 / Course Objectives
①知識・技能の観点
・複雑化し、グローバル化する現代社会において、企業経営に関わる意志決定情報とは何かを理解している。
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・企業経営を取り巻く内部外部の状況を理解し、マネジメント層の視点で考える能力を身につけている。
③主体的な態度の観点
・講義で取り上げられた手法を用いて、現実のケースについて分析することができ、さらに「どのようにするべきか」についても提示することができる。授業手法 / Teaching Methods
・教員による資料等を用いた説明や課題等へのフィードバック
・学生による学習のふりかえり
・学生同士の意見交換(グループ・ペアワーク、ディスカッション、ディベート等含む)
・プレゼンテーション(スピーチ、模擬授業等含む)
- 授業計画
Course Content -
授業計画 / Course Content
1.イントロダクション:
・講義の進め方、成績評価の説明。なぜ経営行動を学ぶかの視点を考える。特に経営管理上の課題をどのように解決できるかの視点を考える。
2.会計と経営を管理する:
・管理会計の全体像を学ぶ。
3.組織を構成する:
・管理会計の学習の基礎となる組織の設計について学ぶ。
4.戦略を策定する:
・利益を獲得するための戦略とそれを具現化するための中期経営計画を学ぶ。
5.短期の利益を計画する:
・CVP分析:原価(Cost)、営業量(Volume)およびP(Profit)を学ぶ。
6.予算を編成する:
・経営資源の配分をもとに、予算の編成プロセスを学ぶ。
7.業績を評価する:
・予算に基づく業績評価と事業部の業績評価する方法を学ぶ。
8.非財務指標を活用する:
・戦略の実現や業績評価における非財務指標の活用を学ぶ。
9.環境コストを管理する:
・環境保全活動の経済的側面を考慮する環境管理会計を学ぶ。
10.サプライチェーンを管理する:
・企業の非財務情報の観点からサプライチェーン・マネジメントの意義や留意点、導入事例について学ぶ。
11.ステークホルダーを管理する:
・ステークホルダー・エンゲージメントを企業事例(資生堂,パナソニック)を通して学ぶ。
12.CSR情報の価値を活用する:
・CSR(Corporate Social Responsibility)活動の意志決定支援に関わるCSR会計に関して理解する。
13.非財務情報の価値を活用する:
・環境・社会・ガバナンス(ESG)の価値創造を伝える論点を検討する。これらに関しては,企業価値を伝える6つの資本「財務資本、製造資本、知的資本、人的資本、社会・関係資本、自然資本」の観点から考える。
14.ESG評価と市場との関わりを考える:
・企業のESG評価の背景や意義、機関投資家によるESG(環境、社会、ガバナンス)投融資の現状の取組と課題について考える。
15.まとめとディスカッション:
・グループ・レポートからの事例分析をもとにディスカッションを行う。授業時間外学習 / Expected work outside of class
毎回、事前課題を課します。レポート文字数にして800字以上の15回になります。また合計2回のグループ課題レポートおよび個人課題レポートの内容は各種文献や企業事例を具体的に調査する内容になります。したがって、調査を行うための準備時間を要します。しっかり計画的に取り組むようにしてください。なお、グループ課題についてはグループメンバーでの課題に関する議論の時間を講義外で最低2回は持つようにしてください。
- 成績評価の方法・基準・評価
Grading Policies /
Evaluation Criteria -
方法 / Grading Policies
定期試験を行わず、平常試験(小テスト・レポート等)で総合評価する。
・毎回の講義事前課題レポート(30%)、毎回の講義後の小テスト(30%)、1回のグループ課題レポート(20%)、1回の個人課題レポート(20%)
・なお、レポートの評価基準は(1)授業内容理解度、(2)分析力、(3)考察力、(4)論述力、(5)作成努力。レポート提出後、採点結果により、不可のものは再提出を求める。
・再提出されなければ、当該レポートの点数は加点されない。その他講義への積極性を加味。基準・評価 / Evaluation Criteria・Assessment Policy
① 知識・技能の観点
・小テスト
・事前課題レポート(ルーブリック評価)
②思考力・判断力・表現力等の能力の観点
・個人レポート(ルーブリック評価)
・グループレポートとその内容(ルーブリック評価)
② 主体的な態度の観点
・他者の発言や他者のレポートへの具体的なフィードバック
- 教科書
Textbooks
教科書は指定しない
-
参考書
References 國部克彦・大西靖・東田明 『1からの管理会計』 碩学舎 450233121X
稲盛和夫 『稲盛和夫の実学―経営と会計』 日経文庫 4532147050
國部克彦 『CSRの基礎-企業と社会の新しい関係』 中央経済社 450222541X
保田 隆明・田中 慎一・桑島 浩彰 『SDGs時代を勝ち抜く ESG財務戦略』 ダイヤモンド社 4478114447
- フィードバックの方法
Feedback Method ・優秀レポートについての何が評価されたかのポイントを述べる。
・特徴的なレポートは、講義の冒頭でその記述内容を取りあげる。
- 担任者への問合せ方法
Instructor Contact ・オフィスアワーに個人研究室で対応する。
・授業前に対応する。
・関大LMSの「メッセージ」で連絡ください。
- 備考
Other Comments ・経営学および会計学の基礎知識があることが望ましい。
・講義時の私語および講義内容とは関係ないスマートフォンやパソコンの使用、内職などを行う学生には他の学生の迷惑になることから、厳しく注意します。
・15回の講義を通じて、自分の意見を分かりやすく伝える力や、他者と意見交換し、相手を理解する力を身につけてもらえたらと思います。